生態系は空気と水の循環システムの上で動いているサブシステムである。人が小鳥と同じ生態系の内にあるかぎり、空気と水はその生命の維持に欠くことのできない「ありがたい」ものである。ただ、この句外には、生態系を壊し続けている人の […]
秋の夕ぐれ。家路を急いでいる私を、また人が追い越していった。思えば私の今までの人生も、そういうことの連続であったなぁ。掲句は、誰でも一度は思いあたる、ふとした感慨を、秋の夕ぐれの出来事にかさねて、さらりと詠み上げている。 […]
晩秋ともなれば、夜は肌寒さを覚える。夜半に目覚め、寒くはないか、と隣に寝かせた子供の床を自分の床に引き寄せる。思わぬ軽さに驚き、愛おしさが増してゆく。(斉藤真知子) 出典:『汀女句集』
古九谷には、色の組合せにおいて特徴がある。紫、緑、黄を主調色、青、赤を補色とする点が、伊万里とは全く逆だからだ。古九谷を間近で見てみるとその紫は深むらさきという味わいぶかい色だ。北陸の秋の切なさが、この「深むらさきも雁の […]
大切な家族を失った時どう詠むのか。揚句は「母死去十句」の頭書がある中の一句。母の存在を、自然に囲まれた暮らしを連想させる乾いた落葉を踏む音で表現し、「いづこにもあらず」で永遠の不在が伝えられる。嘆き悲しむ言葉は無いのに、 […]