昭和28年の春、作者は橋本鶏二とともに雲仙・長崎を旅した。切支丹遺跡を経めぐる途上、若草に包まれて日ざしの中に点在する礎石を目にしたのだ。古人の営みへの慕情。何を成し遂げたか、ではなく、何を成そうとしたか、と振り返る作者のあたたかな人間性が感じられる。(渡辺竜樹)
出典:『荊冠』
昭和28年の春、作者は橋本鶏二とともに雲仙・長崎を旅した。切支丹遺跡を経めぐる途上、若草に包まれて日ざしの中に点在する礎石を目にしたのだ。古人の営みへの慕情。何を成し遂げたか、ではなく、何を成そうとしたか、と振り返る作者のあたたかな人間性が感じられる。(渡辺竜樹)
出典:『荊冠』