古志会員による一句鑑賞

「けふまでの日はけふ捨てて」といかないのが人間である。過去の栄光にすがる者、いつまで失敗を引きずってうじうじしている者。反省や教訓は必要であるが、やはり前に進まなければならない。名誉や煩わしい人付き合いをぱっと切り捨てる。まさに俳句に必要な精神である。掲句、初桜のぱっと咲いた姿が、その潔い心を呼び起こした。痛快な一句。(大塚哲也)
出典:『松の声』

§3665 · 3月 26, 2012 · 今日の一句(2011年) · · [Print]

1 Comment to “けふまでの日はけふ捨てて初桜   千代女”

  1. 千原広 より:

    内容は面白い。ありがとう。

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