実景を詠みながら、何かを暗示しているように感じられる句だ。奥に浮かび上がるものがある。「鍋のもの」と大づかみに言ったところが眼目。大根か。芋か。悠々と「煮ゆる」のである。(村松二本) 出典:『蕪村句集』
赤や黄に燃えあがった木々の葉が落ち尽くすと、山は冬眠につく獣たちを懐に抱きながら、みずからも静かな眠りに落ちていく。山は夢をみる。山桜の花のいろに頬を染めた春。全身を翠に滴らせた夏。あたかも青春を振り返るかのように過ぎ去 […]
今夜はクリスマスイヴ。キリスト誕生を知らせるベツレヘムの星が輝きだしたぞ。さあみんなでお祝いを! この句は、但書「夙川教会 録3句」の真ん中の句。前後の2句は、「聖夜近くクリーニング屋灯を投げて」「扮したる羊が倒れクリス […]
場の中で年長になり、周りが自分より若い人ばかりだと少し気後れすることがある。眩しいばかりの才気、まっすぐな姿勢で佇む若き人々の姿が目に浮かぶ。一緒に居られて嬉しいと言う几董はなんとかわいらしい人間だろう。きっと若き人々も […]
晩年の一句。草城は二十代で虚子の「ホトトギス」巻頭を飾り、順調な俳人生活をスタートさせた。しかしやがて無季俳句に走り、ホトトギスを除籍。肺結核により五十代で早世した。若い頃に妻との新婚初夜を詠んだ連作もあり、「いのちの限 […]