古志会員による一句鑑賞

農夫が鍬で畦を塗っている。鶯の達者な声に手を休めることはないが、わずかにあげたその顔を夕日が照らしだした。畦塗りは田に水をはる前の大切な作業で、古い畦を削ってはどろどろにした土を壁のように塗っていく。山里の晩春の風景であ […]

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§1258 · 4月 25, 2010 · 飴山實の一句 · (No comments) ·


山藤は木から木へ蔓を伸ばし、山林の樹冠にひろがる。花は房状に枝垂れて数十センチにもなる。この句の山藤は、まだ花が枝垂れはじめたばかり。「いと」の繰り返しに、ほんとうにまだ小さく、咲きそめたばかりの様子がうかがえる。甘い香 […]

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§1255 · 4月 24, 2010 · 飴山實の一句 · (No comments) ·


湖北とは琵琶湖の北をいう。用水路から水を引き、田椊えの準備に取り掛かろうとしている農村。「入れんと」がリズミカルで力強く、農作業の始まる生き生きした村の雰囲気が伝わってくる。明るい日差しの中、素朴で愛らしい桃の花が田園風 […]

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§1253 · 4月 23, 2010 · 飴山實の一句 · (No comments) ·


誰にでも覚えのあることだが、大好きで大事に使ってきた履物がついにおしゃかになってしまったのだ。鳥雲にと置いたことによって、その喪失感が、雲間に見えなくなった北へ帰る渡り鳥のように遥かなものになった。弊履のごとく投げ棄てて […]

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§1251 · 4月 22, 2010 · 飴山實の一句 · (No comments) ·


杏はバラ科サクラ属の落葉高木(約三メートル)で中国北部が原産。桜より少し早く三月下旬ごろ、梅に似た薄紅色の花をつける。東北や信州など比較的寒冷の地を好む。季語としては桜や梅に比べ、鄙びた響きがある。句も、汽車が轟音と煙を […]

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§1249 · 4月 21, 2010 · 飴山實の一句 · (No comments) ·