嵯峨野(京都市右京区)にある向井去来の草庵、落柿舎の入口には蓑が一つ掛けられている。庵主なき今でこそ蓑は常に掛かっているが、もともとは在、上在を示すしるしだった。掛かっているのは、在庵のあかしである。去来が没したのは1704年。以来300年、掛けられたまま雨にあたることもなかった蓑は、陽炎となって、去来のとわの上在をあかしつづける。(松井潤)
嵯峨野(京都市右京区)にある向井去来の草庵、落柿舎の入口には蓑が一つ掛けられている。庵主なき今でこそ蓑は常に掛かっているが、もともとは在、上在を示すしるしだった。掛かっているのは、在庵のあかしである。去来が没したのは1704年。以来300年、掛けられたまま雨にあたることもなかった蓑は、陽炎となって、去来のとわの上在をあかしつづける。(松井潤)