古志会員による一句鑑賞

反俳句性の中に、新しい「俳」の兆しを示したのが郁乎の若書きの幾つかの句集だと思う。こんにゃくをメビウスの輪のようにひっくり返してゆくような手わざで、どことなく「俳」の本意を風通しよく明るく立たせてみせる。
この句も難しいが、父子の物語と、意地っぱり駄々っ子な郁乎少年を彷彿とさせ、思いっきりがよく爽快。木の実の花の斡旋も、どことなく冥利を得ており、句の風姿に似つかわしい。(坂内文應)

出典:『形而情学』

§1765 · 5月 30, 2011 · 今日の一句(2011年) · · [Print]

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