古志会員による一句鑑賞

年の暮はわが身の一年を振り返る時節。「眼のとどく限り見てゐて」という措辞に、身辺の事物に思いを寄せる作者の、年の内を惜しむような心持ちと、そこからくる安堵の表情が伝わってくる。作者が飯田龍太と知れば、年の暮の甲斐の風土もこの句から立ち上がってくる。(渡辺竜樹)
出典:『遅速』

§3430 · 12月 28, 2011 · 今日の一句(2011年) · · [Print]

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