古志会員による一句鑑賞

山間の高き梢に白い九弁の花びらをひらく朴は、天上の花と称される。また散華という言葉は、その花がただ散るというだけでなく、消滅により昇華していく姿を暗示している。病床から見上げる朴の花を、己の命と重ね合わせた茅舎。その命が尽きたのちの魂の行方は誰にも、そして己自身にもわからぬと言うのである。(萬燈ゆき)

出典:『定本川端茅舎句集』

§2093 · 6月 4, 2011 · 今日の一句(2011年) · · [Print]

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