昨夜は満月であった。見ているだけで芯から凍えてくる光。寒々とした月光に浮かぶのは、鴨であろうか雁であろうか。平安の歌人たちは「浮寝」を「憂き寝」にかけて恋の独り寝の心地を詠んだが、この浮寝鳥、まるで大きな月に抱かれるように安らか。(稲田恵子)
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