古志会員による一句鑑賞

牛に乗って裕々と遁世する老子。画題にもなっている「老子騎牛」。ほのぼのと湯気を上げる粥柱をすすりながら、その姿に思いをはせた。老子は官を捨て、国を出るべく、関所を越えようとしたところを関所守・尹喜に請われ、上下二巻の書物を書き上げた。それが『道徳経』、すなわち『老子』。その後、老子の行方は杳として知れない。一説には、二百歳まで生きたという。老子が世を遁れたのは、春秋末期、格差社会の時代。なにやらどこかの国と状況が似ていやしないか。まさに老子とこしへ。(大谷弘至)

§178 · 1月 15, 2009 · 長谷川櫂の一句 · · [Print]

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