まるで障子なんかないみたい。早朝、不意打ちのように、寝床まで、白くまぶしく卯の花が咲き匂ってきた。起きだして、卯の花が咲いている庭におりて、大きく深呼吸をした。「に」の小さな切れと「かな」でもって、初夏の爽やかな朝の、機嫌のよい寝覚めの気分が余すところなく伝わってくる。(松本邦吉)
出典:『別座舗』
まるで障子なんかないみたい。早朝、不意打ちのように、寝床まで、白くまぶしく卯の花が咲き匂ってきた。起きだして、卯の花が咲いている庭におりて、大きく深呼吸をした。「に」の小さな切れと「かな」でもって、初夏の爽やかな朝の、機嫌のよい寝覚めの気分が余すところなく伝わってくる。(松本邦吉)
出典:『別座舗』