雪解けの水が流れこみ春の川は水量が増えている。その豊かな流れに沿って歩いていると春水と連れになった気分になる。が、足を止めるとあっと言う間に流れ去っていった。人ならずとも心寄せたものとの別れは、ちょっぴり寂しい。(木下洋 […]
床に就いているのだろう。雷の閃光がつかの間寝室を白々と照らし出す。そのあとの闇が「夜の厚み」である。不安とも充足とも取れる「夜の厚み」、読み手の心の有り様でどうとも解釈できそう。感覚的な一句である。(北側松太) 出典:『 […]
人それぞれ卒業に思い出があり、それに沿った「卒業歌」がある。例えばレミオロメンというロックバンドに「3月9日」という歌がある。今や卒業ソングの定番だ。かつては海援隊の「贈る言葉」やユーミンの「卒業写真」など。卒業は、別れ […]
調子の良さは気持ちの良さとよく似ている。歌舞伎、落語に和歌に漢詩、そして俳句もそう。調子の良い詩というのは声に出すと心が大きくなるようで嬉しい。僕の世代ではないけれど、その昔「春雨じゃ、濡れて行こう」という名台詞があった […]
大きくあらくの措辞に春のおおらかさがよく現れている。蛇籠は竹や粗朶などで作られ、中に石などをつめて河川工事に用いられるが、青々とした竹で編まれた籠がゆらりと沈むさまは、水の温度さえ感じさせる。(岩井善子) 出典:『鮎』