古志会員による一句鑑賞

舞台は大空。その周りの景色は、読者が思い思いに想像できる。二羽の鳶が大きな円を描きながら、近づいては離れ、離れてはまた近づき、そうしてゆっくりと空の高みへと上っていく。おだやかな春の時候もあいまって、ゆったりとした心地のよい気持ちにさせてくれる句である。こころが空に吸い込まれていくような感覚を存分に味わいたい。(岡崎陽市)
出典:「百戸の谿」

§3640 · 3月 14, 2012 · 今日の一句(2011年) · · [Print]

Leave a Reply