早春のわずかな草の芽吹が巨大な巌を持ち上げることなど、現実にはあり得ないと思うのだが、虚子に言われてみると、ときにはそんなこともあろうと素直に頷きたくなるから不思議だ。あるいは、蟻が象を倒すという類の現象の比喩なのかもしれない。(萬燈ゆき)
出典:『六百五十句』
早春のわずかな草の芽吹が巨大な巌を持ち上げることなど、現実にはあり得ないと思うのだが、虚子に言われてみると、ときにはそんなこともあろうと素直に頷きたくなるから不思議だ。あるいは、蟻が象を倒すという類の現象の比喩なのかもしれない。(萬燈ゆき)
出典:『六百五十句』