蝶が深い谷の上空を飛んでいる。高々と越えてはいるけれど、春の蝶だから風にあおられて右へ左へ心許ない飛び方を想像する。その心許なさが谷の深さをいっそう際だたせている。家業の医師を継がず放浪した石鼎の生き方も思い浮かべる。(藤英樹)
出典:『原石鼎全句集』
蝶が深い谷の上空を飛んでいる。高々と越えてはいるけれど、春の蝶だから風にあおられて右へ左へ心許ない飛び方を想像する。その心許なさが谷の深さをいっそう際だたせている。家業の医師を継がず放浪した石鼎の生き方も思い浮かべる。(藤英樹)
出典:『原石鼎全句集』