前書に「『散るは浮き散らぬは沈み紅葉ばの影は高雄の山川の水 松平不昧』を銘菓の由来と聞けば」とある。この銘菓は島根県松山市の風流堂の落雁「山川」のこと。赤と白の対となっていて、赤は紅葉山、白は川(水)を表すという。掲句、 […]
罌粟(けし)の由来は、実は罌(かめ)に、種は粟(あわ)に似ているかららしい。苗のつきが悪くて移植が難しく、条件のいい場所を選んで通常秋に播種する。まさに「ケシ粒のよう」に小さいので、かわいた砂と混ぜて蒔くと均一になる。種 […]
石棺とは石でできた棺。弥生時代には箱式、古墳時代には舟形や家形も現れた。その内部の鮮やかな朱色にハッとしたのだ。朱は水銀朱と呼ばれる鉱物で、古代、魔よけとして古墳や石棺に塗られた。秋の暮、たちまちに作者の心は二千年の昔へ […]
照葉(てりは)とは、日の光に照り輝いている紅葉のこと。作務(さむ)とは、禅寺の掃除、薪割り、草刈りなど、僧侶の日々の雑務のこと。朝から晩まで戸外でする務めも、この照葉の下では苦でなくなり、むしろ喜びに感じられてくるようだ […]
石にのって秋の蜥蜴となった、と一直線に述べているが、そこには大きな暗喩が働いている。なぜ、石にのった蜥蜴が秋の蜥蜴か、と問われれば正確な答えなどあろうはずもない。石のひんやりとした感触に秋らしさがあるとしても、それでは説 […]