空気中の水蒸気が冷えて夜間に凝結し、葉っぱの先などに水滴をつくる。露は、秋の朝に降りやすい。竹のように地下茎を横に伸ばし、河原や道ばたに群落をつくる笹。遊んでいた手毬が笹林のほうに転がった。子の手を離れた毬と、笹の葉に置 […]
看経(かんきん)とは経を黙読すること。蹲踞(つくばい)とは、客人がそこで身を低くして手を洗い清め、俗世と切り離れた庵室へ入るために据えた手水鉢。長旅を終えた小鳥が水鉢に頭を垂れて、水を呑んでいる。看経の静かさは、客人であ […]
前書に美濃、関とある。岐阜県関市は刀鍛冶700年の伝統を守る刃物の町。刃物市には近隣各県からの人で賑わう。秋晴れの境内に売り手の掛け声が響き、磨き抜かれた刃物がきらりと秋日を返す。買ったばかりの関の庖丁で柿でもするりと剥 […]
大輪の花と青葉を広げていた蓮も、今や蜂の巣のような茶色の花托とぼろぼろに破れた葉、折れ曲がった茎が水に浸かり、無惨。「支へし」という過去形で、夏の間は蓮田のほとりにあった露店もいつしか消え、支柱はただの「棒」と化し、露を […]
ななかまどやまゆみのように秋を彩る実をつける椊物もあれば、萩や合歓など目立たない小さな実をつけるものもある。やがて来る春を前に、野の草や木々は地味ではあるが珍しい実を結び、次の季節に備える。(岩井善子)