「うつくしきまでをしどりの」とあるので、雄のことだろう。鴛鴦は雄が華やかな羽を持つ。「まで」は通常の限度を超えて到達したことを示す際に用いる副助詞。作者のその美しさへの感動が、鮮明に伝わってくる。鴛鴦は、「鴛鴦夫婦」とい […]
白霜のおりるころまで菊は咲く。百人一首に「心あてに折らばや折らむ初霜の置きまどはせる白菊の花」(凡河内躬恒)。初霜がおり、花なのか霜なのか惑わせる白菊を詠んでいるが、句のほうは霜がきらきら輝いてこぼれ落ち、白菊が露わにな […]
北陸の冬、地響きのような雷鳴がゴゴーンとなると「大雪が来るな」と誰もが身構える。この雪起こし、ブリを誘い出すことから「鰤起こし」ともいわれる。堤防を歩く作者の頭上には鉛色の空が割れんばかりだ。花麹を買ったというから、ブリ […]
六地蔵とは六道(天上、人間、修羅、畜生、餓鬼、地獄)の迷いを救うものとして六体並べられたお地蔵様。この句のお地蔵様は道端におられるのであろうか。寒さを気づかってか、誰かが毛糸の帽子を新調したのだ。毛糸の帽子と同じくらいあ […]
山も枯れつくすとそこに落ちる影はより鮮明に見える。山二つが峡を挟んで競り立っているのだろう。一方の山陰に日が傾くにしたがって、その影がもう一方の山にくっきりと影を落とす。寒々しくも印象あざやかな風景が切り取られた。(北側 […]