鮎は「香魚」とも呼ばれる。川の岩に付着した珪藻が大好物でこそげとって食べるから、その川の藻の香りがする。句はそのことを言っている。作者は鮎と酒が好きと見える。中国地方の三つの川の自慢の鮎と流域の銘酒を愛でる連作七句の一句 […]
お釈迦差が、悟りを得た十二月の蝋八接心はつとに吊高い。たった今の大事さを解く禅の修業では、滴りの一滴々が即今そのもの。永い時を経て一滴の滴りとなる水。命もまた、遥より多くの先祖の命を受け継いで今ここに在る。一滴の水を貯め […]
句集の表題ともなっている句。「次の花」とは、「いのち」の明日への限りない希求であり信仰でもある。高潔な稟性から、一点の曇りもなく、このように詠われてみると、われわれの「こころ」はいつしかに沐浴を受けた幼らのように柔らかに […]
天満祭の一句。船渡御の篝舟に火を入れると、川面を照らしだしたその火に驚いて、魚が幾匹か飛んだ。その瞬間を近くの別の舟から見ていたのだろう。神の道を照らす篝舟の一瞬をとらえた句。(山内あかり)
『源氏物語』に描かれた数々の恋が思い出される。夕べに源氏を待ち、明け方に別れを惜しむ。何とも女心は切ない。「どの花も」は源氏に恋をした姫君たち。源氏に逢えば月見草のように夕べに美しく咲く姫君たち。西洋の「永遠の愛」とは対 […]