今、捕ったばかりの、掌の中の蛍。それを、子供の手に、そっと移してやる。あわされた小さな指の隙間からもれる蛍の光。漆黒の闇のなかに浮かぶ光の美しさ。今は少なくなった親子の蛍狩りの景。(斉藤真知子) 出典:『太祇句選後篇』
梅雨に入り、梅の若葉が茂ってくると、実が太り始める。葉隠れの見事な青梅が雨を弾いている様は実に美しい。青梅には一番青い時があり、その日をはずすと、梅の青さは衰えていると作者は言う。この時の旅は、初めての関が原不破の関だっ […]
初めて会うのに、懐かしいと感じる人がいる。この懐かしさはどこから来るのだろうか。はるか時を遡り、前世で縁のあった人と再会したのだろうか。「白玉や」がより懐かしさ、親しさを感じさせる。初対面とは思えないほど打ち解けて話がは […]
早乙女はもともと、神社の田を植える女性のことだったが、今では、田植をする女性そのものを指す。もっぱら、田植機で植えてしまう昨今は、早乙女という言葉自体使われなくなりつつあるが、俳句では、大切な季語として、今でもよく詠まれ […]
野球のナイターを、開門前から並んで観に行ったことがある。練習をする選手たちを見ながらプレイボールを待つ。掲句からはその時の記憶が甦るとともに、夏の心地よい夜風が感じられる。早めに入ったナイターの灯りに目を上げると、空高く […]