今日5月11日は鵜飼の解禁日である。鵜舟が横並びになって、川幅いっぱいに鮎を浅瀬に追い込む「総がらみ」は、何といっても鵜飼のクライマックスだ。篝火は燃え爆ぜながら、巧みにさばかれる鵜縄の先の鵜を照らし出す。深い闇にこぼれ […]
小さな木の芽が春の日ざしを受け、若葉となってゆく。とんがったのや、丸っこいのや、ぎざぎざの葉。それぞれ特徴のある姿を現す。まるで「朴です。」「橅です。」と元気に名のりを上げているようだ。そして、にぎやかな雑木山となってゆ […]
さっきまで、雲が見られたのだろうが、今は真っ青な空をひゅうひゅうと風が渡っている。雲ひとつない空を言うのに、「大空に雲ひとつなき新樹かな」と詠んだのではつまらない。「吹きつくしたる」がことばの技。青空を渡る強い風と新樹の […]
牡丹を詠んだ名句が多いのはご存じのとおり。例えば蕪村の「牡丹散つてうちかさなりぬ二三片」。掲句は大きい富士山と同じ位、花が大きいと詠んでいる。その情景に夕風が吹く。虚子の「白牡丹といふといへども紅ほのか」の牡丹より、赤く […]
この笹舟には祈りにも似た深い愛情が込められている、様々な困難に打ち勝ち、たくましく生きて欲しいという息子への思いを笹舟に預け流しているはずだ。(西村麒麟) 出典:『秋』