古志会員による一句鑑賞

一ヶ月前、山は萌黄色に満ちあふれていた。そして五月。山は新緑にあふれている。萌黄の山は夜になっても闇とはならず、その明るさを保つ。しかし、新緑の山は夜になれば闇と化す。新緑の山々に囲まれた奈良県宇陀の夜陰は一層深いことであろう。そこに咲く卯の花は、まさに「ともれる」ように咲いている。同時にその卯の花は、孤独な「ひとり旅」を灯す優しい灯りなのだ。(大塚哲也)

§1556 · 5月 8, 2010 · 飴山實の一句 · · [Print]

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