10月句会報告


東京句会(20日亀戸文化センター28名)

8投句(席題3句以上)/5句選句
「蟷螂」「敗荷」「氷頭膾」
◎大谷主宰特選
蟷螂の嵐に耐へし鎌を見よ    秀子
蟷螂の広げし翅に枯れきざす  ひろし
まぼろしの高きに登る径あり  幸三
鮭の夢真二つに割り氷頭膾   幸三
月光に触れて破るる蓮かな   一郎
目が動き何か始まるいぼむしり 寛子
かまきりは腹ごなしにも喧嘩かな 直子
◯ 大谷主宰特 入選
爽やかや住吉の松渡る風    麻衣子
抱き合うて深き眠りの破蓮   直子
浜の野良こぼれ鰯に毛艶良く  秀子
蟷螂の尻ぷりぷりと卵噴く   遊歩
台風一過鴉を探す鴉かな    一郎
草の花皆くすりなり宇陀郡   和子
枯蟷螂斧から錆びて寂しけれ  遊歩
借景は国宝の城菊花展     京子
天地の渦となりつつ鷹柱    和華子
敗荷逆さ筑波に絡みつく    直子
氾濫に負けじと色を変えぬ松  あけみ
御身より大きな魂ぞ残る虫   直子
生き方や蟷螂よりも上手くなる 千方
停電のどぶろくかくも白きこと 俊一
新弟子の尻にニキビや豊の秋  かよ
蟻が蟻呼んで竜胆の花の中   寛子
糠づけや海苔やたらこや今年米 雅子
野分後あたり大きく鯊を釣る  麻衣子
身に入むや天災といふ狂ひもの 順子
盲導犬秋思の時はぢつと待つ  一郎
長き夜の螺鈿に水の記憶あり  かよ
(関根千方記)


深川句会報告(2日・26名)
*大野和子さん初参加

(第1句座、自由題、5句出5句選)
◎特選
水のいのち衰ふままにうち澄みぬ  怜    
手を入れて威の衰へし城の松    隆子
かつてあの窓は夜業の我らかな   はるみ       
どう見ても我は晩年いわし雲    靖彦
○入選
赫赫と金の入日や加賀は秋     東久
大富士を揺るがすトライ秋の陣   梅子
草おのおのティアラ光りや露の玉  寛子
悪声は寺の孔雀よ秋高し      秀子
松手入地べたで携帯鳴つてゐる   寛子  
落ちてゆく桂の鮎も月のいろ    隆子
なつかしき北京の空よ菊の茶よ   ひとみ
爽やかや捨てぬと決めしこともまた はるみ       
嫁ぎ来て伊那の国人蜂の仔飯    伊豆山
とりあへず棗を皿へ不意の客    秀子
露の世といへどざぶざぶ銭洗ふ   梅子
白粉花人は誰でも母亡くす     伸子
秋の蚊を払ふだんごの串一本    大野和子
なんとまあ墓場荒らしは猪一家   梅子  
欲まみれのこの国の銭洗ふ秋    順子
まゆみの実裂けて兄弟ちりぢりに  伸子
若冲の白象出でよ後の月      怜

(第2句座、3句出、3句選)
席題「運動会、温め酒、草紅葉」
◎特選句
運動会まばゆきものに茹で卵    秀子
○入選句      
紅葉焚き楽天のごと酒温めん    伊豆山
欲ばりてまだまだ死ねぬ温め酒   順子
運動会母はいつもの大むすび    いづみ
草紅葉田んぼの道も舗装され    俊一     
惜命や草ことごとく紅葉して    隆子  
山小屋を閉ざす釘音草紅葉     純子
持ちかくる再婚のこと温め酒    桃瑪
(鈴木伊豆山記)


埼玉句会 (27日・浦和コミュニティーセンター・13名)

タックルをかはしかはしてゆく秋ぞ  琅太
みかんいろのみかんが店に秋の暮   邦吉
人類に起源ありけり今年米      靖彦
幾度も暴れし川や今年米       宣行
人恋ふや色なき風にいろつけて    博
内外に平和を宣し秋の虹       四郎
川に釣り人土手にジョギング空高し  多美子
鵙猛るうかうか過ぎし一世かな    都
悲しみに飽いて眠るや落花生     桂
ただいまの声新米の炊き上がる    すみえ
満ち足りぬこともまたよし金木犀   つねお
豊の秋礼状長くなりしかな      良子
平凡は大きな宝今年米        ゆき
*1月句会の会場は、浦和コミュニティーセンター第十集会室です。
(萬燈ゆき記)


鎌倉句会(13日、深沢学習センター、15名)

兼題=玩亭忌 席題=秋耕、鮭打
◎ 長谷川前主宰特選
鮭打てば遠嶺の雪の香りけり 宣行
恋の句を詠みし硯のしぐれけり 宣行
天空の花野に遊ぶ雲ひとつ 一郎
まぼろしの九十九句玩亭忌 一郎
台風一過はだかの富士の現はるる 光枝
激情の棒もて鮭を打ちにけり 光枝
雨風に耐へて見事な花野かな 益美
台風も道草するや玩亭忌 尚子
玩亭忌知れば知るほど面白く 侑子
今生の鮭打たれても打たれても 久美
月山のもみづるころや玩亭忌 ひろし
〇入選
香り立つ言葉探らん玩亭忌 光枝
月山の水こんこんと玩亭忌 光枝
台風やつひの茄子ももてゆかれ 光枝
鉄の秋の富士山鳴るごとし 光枝
秋といふしづかな音の楽器かな 一郎
鮭打を遠巻に見る山河かな 一郎
初鮭の背びれごつごつひしめけり 靖彦
米刺を押し返しくる今年米 靖彦
ダブリンも隠岐も秋ゆく玩亭忌 遊歩
あかあかと批評の魂玩亭忌 遊歩
吉兆の一間おそろし玩亭忌 英樹
とりあへず朝飯食はん野分晴 英樹
三面の川に戻りし鮭を打つ ひろし
行く秋やまぼろしの蝶波の上 久美
だんだんと鮭打の棒重くなる 道子
ここよりは鳥の天地や大花野 陽子
(藤英樹記)


東京・神奈川吟行句会(26日、目黒の自然教育園、26名)

<大谷主宰特選句>
この秋や水のかほにも裏おもて    千方
野分あと松はまことの大蛇へと    秀子
秋惜しむ天のまほらの赤き実よ    美津子
名の松やたふれ伏すとも色変へず   和子
雄を食ふ毎に枯れゆく蟷螂よ     伊豆山
水鳥の恋をしてゐる水輪かな     一郎
<大谷主宰入選句>
さはやかやちよつとひしやげしおにぎりも  美津子
草の実をつけて男のづかづかと    梅子
お屋敷は桐の実どさと降るところ   麻衣子
心いま秋の水輪の中にあり      一郎
松の魂飛龍となりて淵潜む      宣行
ご一行乱れ野菊に迎へられ      京子
東京のお臍はここぞ木の実落つ    梅子
根こそぎにをろちの松の伏して秋   俊一
烏の巣まづ取り捨てて松手入     和子
山もまた粧ひ疲れ眠る頃       菊子
千年の松千年の大昼寝        一郎
実の落ちて知る飯桐の高さかな    道子
ここいらで払つて帰ろイノコヅチ   光枝
帰燕また荒れし山河へ戻り来よ    美沙子
(大場梅子記)


鎌倉吟行句会(稲村ヶ崎の鷹の渡り 10名)

第一句座 10句投句5句選
寂び寂びて秋をむさぼる女郎蜘蛛   梅子
二羽をもてはじまる鷹の柱かな    秀子
水平線ほのかに明かし鷹渡る     かよ
空つぽの言葉ならべて秋淋し     琅太
きのふからポケットに住むどんぐりよ はるみ
一人で来て二人で帰る良夜かな    侑子
ばらまきしごとくディンギー秋高く  道子
晩年のこころ弾ませ秋昼寝      宣行
貝殻を表札にして秋の風       振昌
鷹柱見たくてけふも待つ岬      博

第二句座 3句投句3句選
(石榴 新米 庵)
窯変のごとく石榴のまくれなゐ    道子
二三粒新米ひかる流し口       振昌
尋ね来て横笛庵の吾亦紅       秀子
(那珂侑子記)


金沢句会 (6日、兼六園三芳庵、14名)

長谷川櫂先生選句
第一句座
<特特選>
折りとりてはるかに能登の芒かな 英樹
金継ぎの秋の一服頂かん     淳
<特選>
朗々と牧水の歌菊の酒      りえこ
なみなみと菊も喜ぶ手取川    嘉子
慟哭のひとつ落ちたりくわりんの実 英樹
色変へぬ松もさすがや加賀に入る 英樹
秋の蚊の何を言ひ寄る耳の裏   こまち
展宏句集思ひ出の秋ふりつもる  きよみ
花よりも白き一片熊の肉     きよみ
朝寒や呆けし親を叱る声     徹
わらんべは山彦とゐて栗拾ふ   勝

第二句座
<特選>
閑さや鯉の鰭打つ風の秋     りえこ
おしろいや鬼夜叉にある喉仏   りえこ
浪人の琵琶湖合宿われら夏    繁
秋の蠅淋しき人に似たるかな   まさみ
(鬼川こまち記)


静岡句会(26日、アイセル21、4名)

村中をとび火の如く曼珠沙華    ちよこ
萩の花そつとかき分け通りやんせ  紀子
猪の家族か濁流渡りをり      まさこ
運動会ほこり払ひて位置につく   桂久
(野村桂久記)


愛知吟行句会(10日、名古屋市四間道・円頓寺)

11時に地下鉄桜通線「国際センター駅」改札口に集合、
爽やかな秋空の下、古い町並みを吟行し、
国際センタービル内の東天紅で食事、句会。

あんパンにほのかな夢や天高し    上松美智子
天高くからり音たて賽銭箱      恵美子
草虱つけて参るや鬼子母神      春日美智子
城石を運びこみしや秋の川      沙羅
秋天へ足伸ばしゆく蔵のまち     楓
屋根神様の顔出しさうな秋の空    正博
栗まんぢゆうシャッター通りうす暗し 通江
この国の秋空守れ屋根の神      雄二
(稲垣雄二記)


名古屋句会(26日 愛知芸術文化センター 11名)

(第一句座、持ち寄り、五句出五句選)
恙なく墓を仕舞ひて衣被     正博 
秋深き誰が手に一茶饅頭ぞ    竜樹
人体模型もの言ひたげに暮の秋  正博
空晴れてしばらく泣かせゐる花野 瞳
吾も汝も一人旅なりちちろ鳴く  尾燈子
凄じき枝となりゆく鵙の贄    雄二
焼芋をほゝばり乍ら句もつくり  比嵯代 
唐辛子魔女の人さし指の如    瞳
人送り夕べに秋刀魚焼いてをり  比嵯代
龍田姫濁流に乗り来たりけり   尾燈子
疲れ果て月に寝言を聞かれけり  尾燈子
新米が指擦り抜けてさらさらり  すみ子
虫の音は近づくほどに温かく   尾燈子

(第二句座、三句出三句選)
席題「鷹渡る、柳散る」
鷹渡る海の底には戦船      雄二
暴れ川その上空を鷹渡る     楓
柳散るごとくに何も彼も忘れ   比嵯代
新帝に幡や舞楽や鷹渡る     竜樹
翳む眼に姿くっきり鷹渡る    一水
なよやかに雨に堪へ堪へ柳散る  ひろ古
ふるさとはみな泥の木や柳散る  雄二
流されし街並の上鷹渡る     尾燈子
山々の雨のち晴れや鷹渡る    瞳
柳散る箪笥に父の紬かな     比嵯代
(渡辺竜樹記)


岐阜句会(24日、西部福祉会館、6名)
 
第一句座兼題(秋寒、雁、さつまいも)
第二句座5句出句5句選
 
執拗に秋の藪蚊に言ひ寄られ     春日美智子
今生は水恐ろしき野分け跡      誠一
顔見世やいびきをかいてつつかれる  上松美智子
この次は鵙に生まれよ鵙のにえ    雄二
しその実をしごけば聴こゆ母の声   之子
晴れやかに雁の列行く淡海かな    通江 
(夏井通江記)


奈良正倉院展句会(26日 奈良県文化会館 16名)

長谷川櫂先生選
第一句座
◎特選
大皿に花鹿はねる虚空かな     悦子
その中に花の角もつ鹿をらん    嘉子
角切られ鹿かろやかに次の恋    美那子 
秋高し天下に一つみかさ焼     通江 
大いなる秋の翼や正倉院      久美 
おそろしき人類にして鹿を追ふ   史生
シルクロード果つる水辺に鹿遊ぶ  美那子 
鹿せんべいに飽いてゐる子鹿かな  史生
残欠や夜長の花の散るごとく    忠雄
〇入選
大仏は愚の塊や大根引く      りえこ
あるがまま風楽しまん破芭蕉    嘉子 
東大寺ひと巡りして秋深し     育子 
冷まじや不空羂索み手の縄     りえこ 
玉箒逆さに立てて露けしや     久美 
にぎやかに今年の柿の空となる   通江 
老鹿のゆきどころなし神の前    美那子
しろじろと月の光の菩薩かな    豊

第二句座
◎特選 
角切られ背中にしみる夜風かな   洋子 
掌にのせて一個づつ売る大和柿   洋子
万物の沈黙しんと冬籠       忠雄
花鹿のをるやもしれず東大寺    育子 
秋風に鎮鐸きかん東大寺      育子
秋の夜の宇宙に二人レモンティー  通江
〇入選
天平の渋柿ならぶ句会かな     史生
大切やコリコリと柿齧る歯も    美那子
(上田忠雄記)


京都句会(27日、こどもみらい館。6名)

第一句座五句出句五句選
第二句座六句出句六句選
席題「文化の日」「雁」「初時雨」「秋海棠」「山眠る」「去来忌」
門灯に糞のひと刷け鳥渡る     美栄子
センセイに先生欲しや文化の日
朝市のおまけの柿の重たくて    幸子
去来忌や障子に映る鳥つぶて
落合ひのゆたにたゆたに散紅葉   まき
吊橋の揺るるにまかせ山眠る
ゑのころや再び泥を被りては    りえこ
夕されば鞍馬の山は初時雨
口下手の母に供へん秋海棠     美恵子
軽くなるほどに満ち足りからすうり
古代より親しき牛馬時代祭     茉胡
一人遊び多くなりし子文化の日
(氷室茉胡記)


大阪句会(4日 廣田屋 16名)
大谷弘至主宰をお迎えし、住吉大社吟行句会を行いました。

大谷弘至主宰選
第一句座(8句出句5句選)
◎特選
野分あと松美しき住吉つさん    豊
パパよりも大き狛犬七五三     弘子
住吉へお礼参りやさはやかに    久美
父母は餌となりしと蚯蚓鳴く    雄二
あつぱれな青空であり負力士    久美
露けしや小石に恃む五大力     陽子
住吉や大きく灯す石灯籠      麻衣子
欲望も神も八百万秋の風      雄二
神の田のまこと小さく豊の秋    美那子
○入選
秋潮の浜遠のくを嘆く松      歌子
太鼓橋踏み鳴らしては豊の秋    久美
新米や翁も買ひし升買はん     美那子
補陀落へ行くも住吉詣かな     百合子
太鼓橋一歩一歩や水の秋      洋子
住み吉しと相撲とるらん三柱    りえこ
色変へぬ松に高々太鼓橋      幸子
住吉は住み吉きところ小鳥来る   豊
住吉の松は茫々穴惑ひ       美那子
今年米仏に妻に犬に我       雄二
御文庫や夜長に浸る色草紙     りえこ

第二句座(3句出句3句選)
席題「夜学、柿」
◎特選
大和なる空を仰ぎて熟柿吸ひ    美那子
恋文や夜学かなしと書き添ふる   陽子
天辺は鴉にまかせ柿を捥ぐ     歌子
〇入選
大楠の葉ずれ夜学の窓にまで    久美
夜学生サドルの露を手で拭ひ    幸子
(木下洋子記)


岡山句会(27日 倉敷公民館)

席題「菊、色鳥」
でんとある沓脱石や秋の風    一雄
一塊はやがて一線去ぬ燕     崇
富士冠雪即位の礼の翌の朝    房子
月光や遠く離るる妻のこと    広
(神蛇広記)


広島句会(26日 3名)

第一句座 当季持ち寄り
兼題「柘榴」「紅葉」
義経の墓小さくて夕紅葉     忠保
実柘榴のやうな顔して怒る君   秀也
百段で町を見下ろす秋祭     京子
第二句座 題詠
「秋惜しむ」「鷲」「冬」「時雨」「笑う」
宍道湖を通り過ぎゆく時雨かな  忠保
鷲来たる近江は広き水の国    秀也
笑ひ茸食べしごとくにけらけらと 京子
(矢野京子記)


松山句会(6日 ホテルサンルート松山 6名)

兼題:夜寒、添水、蟋蟀、秋思、爽やか
席題:新豆腐、鹿の角伐り
6句出句 5句選

もの思ふ秋をはるばるとんび飛ぶ 陽市
鹿寄せの笛きくことも奈良の朝  一美
頬杖や秋思に重さあるごとし   喜久子
秋思哉一円切手一シート     米鶴
角伐られ影あたらしき雄鹿かな  まこと
思ひ出の茶会に聴きし添水かな  孝子
爽やかや獅子乱舞する能舞台   紫春
添水鳴る竹青ければ音高く    喜久子
角伐りやゆくすゑは神にゆだねて 紫春
夜寒なる古書の読めない旧字体  米鶴
新豆腐明るき雨の午後となり   まこと
(木下まこと記)


福岡句会(26日 あいれふ 8名)

(第一句座、自由題、七句出五句選)
冬の旅体の中に波頭        桃潤  
さみしさや団栗いくつ拾ひても   真知子
百年の家より高く柿熟るる     和子 
実石榴や美人姉妹に一目ぼれ    龍梅
新米を書生のごとく食ひにけり   博人 
足もとをじつくり見よと秋の草   久子 
霊園と言ふ日溜りを秋の蝶     幸子 
芒原化かすつもりが化かされて   緑

(第二句座、三句出三句選)
席題「秋惜しむ、新走、鹿または猪」
限りある命と定め惜しむ秋     桃潤 
ごつごつの唐津の盃に新走     真知子 
ぐい呑みにこだはることも新走   和子 
吾輩も沈思に耽る秋惜む      龍梅 
思ひきり新酒かち割り船出かな   博人 
旅鞄抱へひと口新走        久子 
火の山に噴煙あがる新走      幸子 
引き出しの一段ごとに秋惜しむ   緑
(吉冨緑記)


長崎句会(25日)

(第一句座、当季雑詠、五句持ち寄り)
生身霊銀河鉄道夢見をり      弘美 
初顔も車座となり芋煮会      まり子 
秋うららきれを言葉にしてキルト  直代 
金木犀知る人居るや蜜の味     順子 
銀杏色並木も地面もイーゼルも   玲子 
御仏飯の上にはひとつむかご添え  穹枝
箒目のすぐうづもれて紅葉茶屋 瑠衣

(第二句座、二句持ち寄り)
題詠「鹿、新酒」
小牡鹿や群れて避難の頼もしさ   弘美
山形の郷土料理に今年酒      まり子
志ん生の呑み方真似て新酒かな   直代
新酒なら猪口に少しと下戸の声   順子
杉玉の青さも嬉し新酒かな     玲子 
ふと見れば樹間の鹿の無辜なる目  穹枝
竹林に揺れゐる空や新酒酌む  瑠衣
(米山瑠衣記)


熊本句会(19日 国際交流会館 4名)

(第一句座)
兼題「落鮎」
錆鮎の色に暮れゆく五ヶ瀬川    裕子 
錆鮎の尺余と両手ひろげたる    戌彦
恋深き女と言はれ夜食かな     茉莉子 
禅林のすまし鴉や零余子飯     榾火 

(第二句座)
席題「秋遍路、冬隣」
もてなしは実りいろいろ秋遍路   裕子
鉈彫の薬師三尊冬隣        戌彦
遺りゐし万年筆や冬隣       榾火
(今村榾火記)


大分句会(3名)

すり鉢を胡坐に乗せてとろろ汁   裕子
とろろ汁辛き日々とて宝物     裕子
世界一のビルの届かぬいわし雲   裕子
売り家の別れにつみし菊一輪    広美
遠山の釣瓶落としのごと暮れし   広美
病む部屋のカーテン揺らす秋の風  広美
朝寒や妻若かりし髪上げて     桃潤
辛抱や自然薯先の先までも     桃潤
教室を出でよ遊べよ秋の雲     桃潤
(山本桃潤記)


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