美しいという主観語を俳句に使うことは、情に流されやすく難しいのだけれど、立子はさらりといってのけて、破綻をきたさない。それは写生の心があり、季語を生かしているからだ。「緑走れり」と言ったところに、ほとばしる清新な香りさえ感じられる。おしゃれで良い好みの、星野立子の代表的な一句である。(近藤英子)
出典:『笹目』
美しいという主観語を俳句に使うことは、情に流されやすく難しいのだけれど、立子はさらりといってのけて、破綻をきたさない。それは写生の心があり、季語を生かしているからだ。「緑走れり」と言ったところに、ほとばしる清新な香りさえ感じられる。おしゃれで良い好みの、星野立子の代表的な一句である。(近藤英子)
出典:『笹目』