古志会員による一句鑑賞

初夏に可憐な五弁の白い花をつける柚子の花。その薫りは押し付けがましさがなく、まことに日本人の好みに合ったものである。三千は、「みち」ともいい、大千は、「おおち」とも読む。三千大千の世界とは、仏のいっさいを包括する場でもあり、昨日今日明日の時でもある。地味ではあるが高貴な花柚の薫りを感じとる時に、大きな時空もついでに感じとった高い感性の句である。(坂内文應)

§1622 · 5月 21, 2010 · 飴山實の一句 · · [Print]

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