作者は、山辛夷という自然の美に対して直接に、しかも知性的な関心をもつ人なのだ。「ぱらりと咲いて」に、山辛夷の純白で無垢な感じが出ている。バックの青空も鮮やかに目に浮かぶ。そこには、欺かない自然の美しさがある。一方で、田椊えの準備が始まる。読者の心の中で、人工の美であるはずの「田ごしらへ」があたかも自然そのものと思いなすところまで融合するのである。(熊瀬川貴晶)
作者は、山辛夷という自然の美に対して直接に、しかも知性的な関心をもつ人なのだ。「ぱらりと咲いて」に、山辛夷の純白で無垢な感じが出ている。バックの青空も鮮やかに目に浮かぶ。そこには、欺かない自然の美しさがある。一方で、田椊えの準備が始まる。読者の心の中で、人工の美であるはずの「田ごしらへ」があたかも自然そのものと思いなすところまで融合するのである。(熊瀬川貴晶)