ZOOM句会
深川句会(12日/19名)
大谷主宰 選
第一句座
【特選】
神留守のぴしり締まらぬ戸一枚 小林昌子
物忘れ恐れず生きん炭火美し 小林昌子
汚れ顔なんと愛らし竈猫 菅谷和子
六甲おろし灘へ伊丹へ杜氏くる 大平佳余子
すき焼や妻は我が家の太柱 神谷宜行
柚子風呂や生き切ることを志し 神谷宜行
小春日をつれて迎へに妻退院 神谷宜行
初時雨大きな父の傘の中 臼杵政治
黄落よ壁なき御世の伯林よ 篠原隆子
落葉踏む音を確かめ母との歩 谷村和華子
箱松の寸狂ひなき松手入 神戸秀子
【入選】
大土佐のはちきれさうな朱欒かな 大場梅子
達矢逝く能登の冬波哭けよ哭け 大場梅子
登り来てここは天国草紅葉 長野いづみ
穴あれど入れぬ熊となりしかや 長野いづみ
人間はスマホの奴隷神の留守 長野いづみ
力石どんと沢庵石となる 大平佳余子
晩節に逃げ道のなし炭をつぐ 小林昌子
天下取り金襴真綿の羽織着て 菅谷和子
老い勢子は今年限りや角伐会 菅谷和子
裏返る風を待ちゐる枯葉かな 仲田寛子
夜神楽や果つれば山へ帰る熊 神谷宜行
雨の筋見えて黐の実いよ紅し 越智淳子
蜘蛛の網落葉は宙に綾取られ 越智淳子
鶏出でて田んぼひろびろ亥の子かな 神戸秀子
ぬくめ鳥鷹まどろみの爪ゆるめ 神戸秀子
冬ぬくし押せば揺らぎて力石 金澤道子
重ね着やちちはは送り夫送り 金澤道子
日雇ひの夫よ焚火のにほひして 園田靖彦
鮭打ちのさまを手振りで語る爺 上 俊一
声満ちてやがてはるかな空を雁 城田容子
缶蹴りのかんからかんと冬に入る 西川遊歩
第二句座 席題(ちやんちやんこ 鮟鱇 返り花)
【特選】
鮟鱇よ闘ふ姿見せてみよ 上 俊一
返り花いくつも咲いて悲します 那珂侑子
鮟鱇の口のみ針に残りけり 城田容子
手術痕見せて自慢の帰り花 神谷宜行
返り咲く花になりたし我もまた 大場梅子
【入選】
帰り花うつくし山の夕焼も 仲田寛子
ちやんちやんこ我が益荒男のすがれぶり 篠原隆子
外つ国の旅の一興ちやんちやんこ 篠原隆子
ちやんちやんこまた弔電を打つことに 臼杵政治
貝塚の山が結界返り花 大平佳余子
ちやんちやんこ子規は寝たまま祝宴へ 城田容子
背中には唐子人形ちやんちやんこ 石川桃瑪
別珍の衿が自慢のちやんちやんこ 金澤道子
毎年よここにかの世の帰り花 那珂侑子
吊されて鮟鱇あはれ見世物に 大場梅子
鮟鱇鍋皿の臓腑に名前札 西川遊歩
(篠原隆子記)
東京ウェブ吟行句会(19日 夏雲システム 21名)
吟行地:北鎌倉周辺
兼題:亥の子、悴む、柊の花
一病と永のつきあひ亥の子餅 金澤道子
この村の五人きりの子亥の子餅 臼杵政治
縁切りのむかしは知らず冬の梅 大場梅子
けんちん汁待てば鎌倉初時雨 神戸秀子
亥の子餅食へば病後の力湧く 神谷宣行
悴むや朝粥に僧手をあはす 上村幸三
産み易き国こそよけれ亥の子餅 関根千方
浄智寺は金ひと色の散銀杏 菅谷和子
鎌倉に柊の咲く小径あり 片山ひろし
悴みのとけゆく湯舟夜の匂ひ 越智淳子
花柊七十の死は若かりき 那珂侑子
悴める子の手を包む母の手よ 藤英樹
悴みし手もて戸を繰る夕まぐれ 石川桃瑪
放棄田に亥の子の記憶子等の声 長野いづみ
亥の子餅たつた一日売る老舗 原京子
悴む手狙ひ定めて引き金を 大平佳余子
切通し抜けて此岸の夕紅葉 谷村和華子
悴みて望郷の曲ショパン弾く 松岡伴子
再びよ産めよふやせよ亥の子餅 園田靖彦
悴みて祖母の寝床に潜り込む 岡村美沙子
柊の花や言の葉やはらかに 岩﨑ひとみ
(関根千方記)
鎌倉吟行句会 (2日 逗子海岸 8名)
第一句座 (7句出5句選)
またひとり覗いてゆきし冬薔薇 道子
秋の鳶なに寂しくて高みゆく 英樹
とりどりのピクルスの壜小六月 美津子
この町の三叉路五叉路秋の声 侑子
スマホ見る若者避ける秋の駅 淳子
サップ漕ぐにほど良き逗子の海は秋 良子
つつがなく十一月も始まりぬ 健
どの角を曲がりても海小六月 和華子
第二句座 (山茶花/冬支度 3句出3句選)
山茶花のどれほど散りし花の数 美津子
のびやかや山懐の山茶花は 淳子
あと幾年冬を越さんか冬支度 英樹
背を伸ばしもう一息や冬支度 健
山茶花の勝手気ままに散つてをり 道子
窓拭いて空が青々冬支度 良子
恍として散る山茶花や月の道 和華子
(谷村和華子記)
埼玉句会()
愛知吟行句会(6日 名古屋市藤前干潟)
穏やかな風に吹かれながら、柔らかい日差しの下、冬干潟の見える海岸を散策した。そのあと、野鳥観察館に入り、双眼鏡で鳥を観察し、係員の方に詳しい鳥の説明を聞いた。隣にある稲永ビジターセンターへ移動し、句会。
あれつきり会つていないな枯蟷螂 春日美智子
冬干潟おもちやのやうに並ぶ鴨 すみ子
問ひかけしままのわれ置き鶚発つ 肇
行く秋の波打ち際を鰡跳んで 楓
目を閉ぢて千鳥の羽音冬に入る 正博
松笠を拾えば軽し冬初め 雄二
(稲垣雄二記)
岐阜句会(27日 岐阜市西部福祉会館)
第一句座 兼題:石蕗の花、霜、冬めく
子等通るすがすがしきは霜の朝 沙羅
冬めくや暗闇の中動き初む 上松美智子
父母の暮しのほとり石蕗の花 春日美智子
石蕗の花塩谷鵜平の句碑の前 恵美子
第二句座 当季雑詠
葉の上に赤子のまひまひ冬の昼 沙羅
いろはかへであかあかや萬松館 上松美智子
草々を掴んで這ふや冬の蠅 春日美智子
まくれなゐ大樹にからむ蔦もみぢ 恵美子
(梅田恵美子記)
京都句会
古志京都句会11月は、予定どおり通信句会と対面句会を実施しました。
対面句会は、いつもの第3水曜日の19日に実施しました。 結果は次のとおりです。
第1句座 当季雑詠 6句出句6句選句(うち1句特選)
第2句座 席題:薬喰、河豚、数へ日、枯尾花、木の葉髪、匙 6句出句6句選句(うち1句特選)
参加者6名
来月の対面句会も、第3水曜日の17日開催です。
好物のトリスを提げて寒見舞 りえこ
南無南無と阿闍梨の声や薬喰
日向ぼこ夫の睫毛の長きこと 佳澄
狐火や匙に映るは別の人
毛糸編む自問の答探しつつ 洋子
木のスプーン母はゆつくりおじや食べ
大根引く腰を伸ばせば日は西に 欣也
数へ日やシャッター街の福引場
白鳥は颯然と飛び冬の雲 叡
数へ日や吾が身の明日は定まらず
人情の機微をAI説く寒夜 茉胡
数へ日やだんだん妻の声尖る
通信句会は夏雲システムを利用して実施。
藤岡美恵子さんのエッセイ(蔦紅葉)、宮本みさ子さんと稲垣雄二さんのエッセイ「ふるさと歳時記11月、竹下米花さん作の絵手紙(蜜柑)からの連想句4句以上を含め、8句投句。選は特選1句、入選7句で行いました。15名参加。
身に入むや伐りあと深き蘭奢待 悦子
父が投げ母が受け取る掛け大根 美那子
もみぢ葉とひとつ湯舟や星の夜 恵美子
なにげなき一日の香る金木犀 忠雄
みちのくの餅屋おもへばしぐれかな 久美
たわいなきおしやべりだいじ蜜柑剥く 美恵子
時々は夢から覚めて浮寝鳥 佳澄
みかんみかん円き団欒ありしころ 和華子
セデッテと声ある小春日和かな りえこ
根廻りは銀杏落ち葉の一つ国 英二
蜜柑むく母似長めの指と爪 杳平
蜜柑剥くオノマトペかんがへてゐる 米花
冬晴れの村を一望山の墓 みさ子
花千輪ひとつ根に咲く菊の花(二本松の菊作り名人) 初男
落葉踏む消息絶えし友のこと 茉胡
12月以降も通信句会、対面句会の二本立てで行う予定です。参加希望の方は、氷室茉胡宛の次のメールアドレス、あるいは古志誌上に掲載の電話でご連絡下さい。メルアド:mako10himu6@nifty.com
(氷室茉胡記)
奈良まほろば句会(25日 zoom句会 11名)
背なの子をあやしつ販(ひさ)ぐ冬日かな まこ
町中に熊撃つ音や柿の秋 雄二
黄落を子規駆けまはる野球場 久美
猫の塚ぽつつり涌いた冬すみれ 正子
粕汁や一年の無事しみじみと 忠雄
園長とわかるサンタに駆け寄つて 洋子
風呂の湯を抜きて終へり去年今年 淳子
粕汁や北海の鮭ぶち込んで 悦子
シクラメン一鉢がわがクリスマス 美那子
コンビニの灯り白々去年今年 まち
粕汁は我が俳諧のやうなもの りえこ
(きだりえこ記)
長崎句会
第一句座 9名 当季雑詠
天変や秋飛び越して冬の風 順子
銀杏黄葉犬の散歩を集めをり 弘美
鶴よ来い田んぼに群るるデコイかな 瑠衣
神の留守今朝つまづきし言い訳に 玲子
立冬やエンディングノート取り出して 文
色ケ浜冬は小貝の色もなし 睦美
重ね着の色鮮やかに銀髪や 美智子
わいわいと子芋孫芋芋煮会 まり子
亡き友も来て夜咄に加はりぬ なおよ
第二句座 8名 題詠:越前蟹、落葉
ずわい蟹我が身の値段知らぬまま 玲子
会津塗の虫食い柄や柿落葉 まり子
人の世を上目遣いにズワイガニ 睦美
父は胴体子は脚のズワイ蟹御膳 弘美
茹でられて花と咲きたりずわい蟹 なおよ
振り向けば道遠くなり落葉かな 瑠衣
開高の越前蟹や波濤立つ 美智子
手が動き口数の減るズワイ蟹 順子
(ももたなおよ記)
熊本句会(15日 通信句会 4名)
兼題:神の旅、狼 7句出句5句選
小春風山羊の家族に名前あり 若松節子
巫女たちは恋の話を神の留守 佐竹佐介
腹大き蟷螂脇へ移しやる 北野沙羅
老狼の遠吠え天に北極星 加藤裕子
(加藤裕子記)
Be First to Comment