ZOOM句会
深川句会(10日/20名)
大谷主宰選
第一句座
【特選】
大山のふとき雨あし新豆腐 篠原隆子
良夜かな女の洗ふ芋もまた 篠原隆子
大小のおのがそれぞれ露の玉 園田靖彦
父の墓なくて心の墓洗ふ 城田容子
厚意など胡桃のやうに固辞されし 臼杵政治
鳶の輪の下に江ノ島秋うらら 金澤道子
一つ踏みひらく天地や豊の秋 西川遊歩
【入選】
月光や灯火管制終はりし夜 城田容子
酒食らふ大江の鬼の夜長かな 大場梅子
どさんこの馬よく肥えて力持ち 大場梅子
耳澄ます竹のさやぎや去来の忌 大場梅子
時代祭それて川風二人組 小林昌子
次の世もかうして夫と月の酒 谷村和華子
縄文は涼しかりけん栗青く 上 俊一
肩組みしごとき山なみ雁渡し 金澤道子
沈む日とおんなじ色や烏瓜 金澤道子
言の葉の舞を振付け竹の春 神谷宜行
菊枕夢で旅して母のもと 神谷宜行
波音の雨月に酌まん安芸の酒 篠原隆子
母はもう聞こえぬといふ蝉時雨 木下風民
第二句座
席題 (野分 子規忌 鰯)
【特選】
鰯売戸口まで来し昔かな 仲田寛子
綱引かば水の塊鰯満つ 石川桃瑪
残りし実いとしく数へ野分あと 石川桃瑪
友多き子規をうらやむ子規忌かな 菅谷和子
【入選】
水揚げの鰯食はずに帰らりよか 城田容子
おろおろと畦ゆく賢治野分あと 大場梅子
鰯売今宵はどこの居候 大場梅子
抱き起す野分の墓の熱きこと 篠原隆子
鰯干す昔むかしの色となり 谷村和華子
鰯裂く足の早さも味のうち 西川遊歩
(篠原隆子記)
東京ウェブ吟行句会(20-23日 夏雲システム 23名)
芝大神宮(芝公園周辺、だらだら市)
兼題:秋旱、鹿垣、吾亦紅
秋旱り其角に頼む雨一句 稲垣雄二
奉納の葉もあをあをと生姜市 神戸秀子
この星の枯れゆく音か秋旱 上村幸三
鹿垣や破れて子らの近道に 臼杵政治
わが邪気を払へ奉納新生姜 菅谷和子
鹿垣を越えて慰霊の山登る 藤英樹
吾亦紅女工哀史の峠かな 金澤道子
葉生姜を噛んでめ組の喧嘩へと 大場梅子
だらだらと残る暑さや生姜市 神谷宣行
死へ向かふ道はだらだら祭かな 関根千方
点々で青空支へ吾亦紅 原京子
山の駅牛乳ビンに吾亦紅 那珂侑子
残生に色のあらばや吾亦紅 石川桃瑪
青空と遊び足らない吾亦紅 岩﨑ひとみ
ひっそりと暮らす老後や吾亦紅 片山ひろし
持ち帰る手まで香るや生姜市 大平佳余子
吾亦紅老いしをのこは母を恋ふ 越智淳子
秋旱ねじれて乾く瓜の蔓 服部尚子
老人の目のやはらかき秋祭 石塚純子
吾亦紅絵本の店のコンサート 松岡伴子
新米や大地のほてりほのぼのと 園田靖彦
鹿垣を乗り越えて人間界へ 長野いづみ
転校の友を送る日吾亦紅 岡村美沙子
(関根千方記)
鎌倉吟行句会 (7日 おんめさま、本覚寺、宝戒寺 7名)
第一句座 (7句出5句選)
水引や衣張山は雲もなし 英樹
秋蝉や読経のごとき低き音 淳子
秋の蚊のかぼそき声のはなれざる 道子
萩の原溺るるごとくゆく人よ 美津子
手のひらに秋の顔ありにぎり福 健
白萩のあふるるほどに咲く頃に 益美
百畳を抜けし一陣秋の風 和華子
第二句座 (秋彼岸/通草 5句出3句選)
母方の姉妹丸顔秋彼岸 益美
通草の実この世を呵呵と大笑ひ 美津子
味噌と焼くあけびスプーン添へてあり 道子
父のアトリエこつそり覗く通草かな 英樹
鉄橋の長き影あり秋彼岸 健
通草活け割れゆく様を楽しまん 淳子
通草引くくらき裏山迫り来し 和華子
(谷村和華子記)
愛知吟行句会(11日 名古屋市東山動植物園)
二、三日前の雨のお陰で少しは涼しくなったが、まだまだ蒸し暑い日で、来園者も少なく、のんびり動物を見ることができた。園内の食堂でお昼を食べ、千種図書館へ移動そして句会。
水を出て犀重かりしうつつかな 恵美子
風孕む草により来るしじみ蝶 春日美智子
秋の陽を抱いて眠るやフラミンゴ すみ子
毒茸の色濃し雨の近づき来 肇
顔あづけカバの休める秋の池 楓
檻のなか王の眼をして虎の秋 正博
秋日傘河馬のあくびを見て去りぬ 雄二
(稲垣雄二記)
岐阜句会(25日 岐阜市西部福祉会館)
第1句座 兼題 :曼珠沙華、秋彼岸、唐辛子
秋彼岸心の中で祈りをり 沙羅
見上げればオリオン大き秋彼岸 上松美智子
彼岸花今年田の出来上々ぞ 春日美智子
訪へば唐辛子干す友の家 恵美子
第2句座 当季雑詠
秋めうが月の色の花をつけて 沙羅
今宵はとても立派な秋刀魚焼く 上松美智子
広々と天を遣ひて虫の声 春日美智子
蓑虫も動きたくなる旱かな 恵美子
(梅田恵美子記)
京都句会
古志京都句会9月は、予定どおり通信句会と対面句会を実施しました。
対面句会(17日 4名)
第1句座5句出句5句選句(うち1句特選)
第2句座席題(水澄む、木の実、威銃、鷹渡る、茸飯、秋の蝶、小鳥、机)8句出句7句選句(うち1句特選)
稲を刈る百戸の村の棚田かな 洋子
まだ青き木の実も食べて熊の飢ゑ
仙人の修行はじめや菊の酒 りえこ
落柿舎の机の上の木の実独楽
秋灯やカーテン丸く浮びをり 欣也
洗濯の母の手にある木の実かな
宗匠の添削一字秋気澄む 茉胡
三人の机三様秋深む
通信句会(夏雲システム 15名)
藤岡美恵子さんの浦安新聞掲載のエッセイ(葛)、稲垣雄二さんと宮本みさ子さんのエッセイ「ふるさと歳時記9月」、そして竹下米花さん作の絵手紙(秋鰹・茗荷)からの連想句4句以上を含め、8句投句、選は特選1句、入選7句で行いました。
裏庭に宝探しや秋茗荷 美恵子
葛の花おそろしきもの閉ぢ込めぬ みさ子
酒は灘叩きは戻り鰹こそ 美那子
性分は変へられませぬ葛の花 米花
新藁の香りの鰹皿に盛る 悦子
昼寝からなかなか覚めぬ龍田姫 佳澄
尺とりや風をつかみて進みゆく 恵美子
花茗荷つぎつぎ咲くや白き闇 和華子
葛いまや一樹乘つとり花盛り 初男
奪はれし歳月思ふ鰯雲 りえこ
木の実降るわが学舎はカフェとなり 久美
たづね来てこの世の外れ葛の花 忠雄
秋暑しスマホ中毒かもしれず 杳平
汚染灰浴びし大地へ秋時雨 淳子
おてんばに化粧の兆し葛の花 茉胡
10月以降も通信句会、対面句会の二本立てで行う予定ですので、参加希望の方は、いずれも氷室茉胡宛の次のメールアドレス、あるいは古志誌上に掲載の電話でご連絡下さい。
メルアド:mako10himu6@nifty.com
(氷室茉胡記)
奈良まほろば句会(23日 zoom句会 11名)
幼子は何を指さす虫の闇 雄二
いわし雲子に車椅子押されをり 正子
茶色濃き奈良漬けを噛む秋の宵 淳子
参道の杉の木立に秋の声 悦子
名月や卑弥呼の鏡あらはるる 久美
フラメンコ終へし身に添ふ秋袷 まこ
秋あわせ又三郎の風来るぞ 忠雄
峠越え五條の宿の柿づくし 洋子
杖突ける姉さま被り柿日和 まち
歓びをさりげなく着て秋袷 美那子
花も良し粧ひも良し吉野山 りえこ
(きだりえこ記)
長崎句会(26日 まり庵 9名、うち4名は投句のみ)
第一句座 当季雑詠 9名
太っちょの秋刀魚を選ぶ眼鏡かな 玲子
駅ピアノビバルディーなり秋の旅 順子
秋北斗へ大きく近づきカザフスタンへ まり子
霧の底山家の一つ目覚めける 瑠衣
バス待つやノの字ノの字に柳散る 美智子
赤んぼの守り頼まるる敬老日 なおよ
あやかしがむかふにをるや虫の闇 睦美
杉玉に触れて笑顔の新走り 弘美
秋きぬと朝の微睡みひんやりと 文
第二句座 題詠:芋の秋、鰯網 8名
船長の皴の深きや鰯引く 玲子
味付けは塩醤油味噌芋の秋 文
芋の秋軍靴は遠く八十年 美智子
鰯網大漁旗の美しき 弘美
子供らがふんばって抜く芋の秋 順子
子の弁当けふは和風に芋の秋 睦美
鰯船引きてみたしや大漁網 まり子
芋の秋吾子の長靴泥だらけ なおよ
(ももたなおよ記)
熊本句会(15日 通信句会 4名)
兼題:吾亦紅、重陽 7句出句5句選
押し戴く着せ綿の菓子菊の日よ 北野沙羅
旧道を往く安けさや吾亦紅 佐竹佐介
秋の雲獣舎に遠く慰霊の碑 若松節子
重陽や命拾ひの三度ほど 加藤裕子
(加藤裕子記)
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