2023年7月句会報告

Zoom句会


郵便句会

大谷弘至主宰選

◎特選

装ひてすうと汗ひくにじり口      加藤妙子
これからの我すむ部屋ぞ風涼し     梶原一美
すれ違ふ影は卑弥呼よ月見草      山下充子
寝起きはやハイビスカスの深紅なる   加藤妙子
みんな好き跣足の先生砂まみれ     山下充子

○入選

お財布を首から下げて夜店の子     関君子
巾着やいつの間にわれ生身魂      田中尚子
午後休診次郎先生土用干        神永秀郎
紅鱒の焼けて昼餉のとき来たる     小島楓
ふるさとや椎ふとぶとと蝉しぐれ    西川東久
伝言はひらがなばかり蟻と蟻      白石勉
古墳こそ町のシンボル薬狩       小島楓
噴水はいましろがねの太柱       関君子
短夜や一行一夜の資本論        間静春
きのふ観た映画語らふ夕焼雲      間静春
いまもなほ歯は二十四よナンバ喰ふ   水谷比嵯代
茂る木々風の一日や昏れてきぬ     土筆のぶ子
朝採りよ一夜で化けむ早生胡瓜     春日美智子
資本論紙魚よおまへもまづからう    上俊一
日焼の子ボール拾ひにわが庭へ     伊達公子
島の子の魚籠の花入れ夏点前      北野沙羅
今生の汗と思へばいとほしく      関君子
登山馬や人の病体いざ知らず      神永秀郎
ハンモック十九の夢もさざ波に     水谷比嵯代
藻の花や神々の恋聞く里の       小島楓
(氷室茉胡記)


深川句会(12日 14名)

大谷主宰 選

第一句座

【特選】

空と海抱へ大きな夏休         神谷宜行
佐渡やいま金色放つ蛙かな       菅谷和子
天の川またぎ佐渡より来られしか    菅谷和子
裸子や裸を武器に駆け回る       安東 文
太陽も老いてはこぼれ梅筵       篠原隆子
幽霊の足元に置く蚊遣かな       仲田寛子

【入選】

蝙蝠や薄明といふ頼りなさ       上 俊一
夜泳ぐ男が独り浜万年青        上 俊一
松毟鳥松の色香におぼれけり     長野いづみ
身の内の鬼も仏も浮いて来い     長野いづみ
ぷくぷくのややと相席避暑の旅    長野いづみ
鬼房の意志や海鵜の面構へ       篠原隆子 
戦ぎけりかすかな風に子蟷螂      篠原隆子
夏氷童女のごとく母老いて       篠原隆子
球飛ばす強く大きく朝焼けへ      石塚直子
蚊遣火の尽きても聞こゆ子守唄     石塚直子
わたくしのロミオ待ちをり薔薇の窓  谷村和華子
床の子の直と目で追ふ金魚かな    谷村和華子
勝相撲阿形荒息汗の河         西川東久
乗り込んで若きらめざす雲の峰     大場梅子
まほろばやそよぐ青田のあるかぎり   大場梅子
三伏や母をかばひて厨ごと       菅谷和子
大落暉花合歓の島金に染め       菅谷和子
帰省子やまづ登るべく浅間山      吉田順子
一瀑と共に生きたりわが一生      吉田順子
幼な子は小さな巨人蟻の列       安東 文
少年のわれなつかしや汗疹掻く     安東 文
太平洋夜濯のシャツ甲板に       神谷宜行
海亀やうつとり甲羅洗はれて      越智淳子
たかむしろ人魚座りの若からず     仲田寛子

第二句座  席題 (ビール 海鞘 雲の峰)

【特選】

ビール注ぐおつとつとなどと大人びて  仲田寛子
岩のぼる力ありあり海鞘の肉      吉田順子
この先は無限と思ふ雲の峰      谷村和華子
海鞘食うてまさにまほろば美し国    篠原隆子

【入選】

姿より味よこの世の真海鞘召せ     篠原隆子
缶ビール花盗人の逃げ切つて      上 俊一
浅草の六区はたのし海鞘ふふむ     仲田寛子
ビヤガーデン星と肩組み歌ひけり    神谷宜行
海鞘に問ふ君は果実か妖怪か      菅谷和子

 (篠原隆子記)


鎌倉吟行句会(2日、鏑木清方記念美術館、9名)
久しぶりのご参加:越智淳子さん。

第一句座:吟行句・雑詠句
誰待つとにあらねど風の竹床几    美津子
清方の一重まぶたの涼しさよ     はるみ
白き雲白き蓮池うどん食ぶ      侑子
清姫の蛇体涼しき下絵かな      道子
朝涼やあるかなきかに眉の月     英樹
鎌倉や文士語らふ夏座敷       淳子
ばしやばしやと手押しポンプや柿の花 益美
筆立てのすこし揺れたる涼しさよ   侑子
美人画の白き二の腕涼しかり     恵美子

第二句座:席題「夏木立」「トマト」
人逝けるさびしさ問はん夏木立    淳子
鎌倉は寺も社も夏木立        美津子
ふるさとはただ青臭きトマトかな   英樹
湯剥きしてトマトさいの目母の食   道子 
青臭きトマト齧りし日は遥か     はるみ
自転車をおしておしゃべり夏木立   益美
夏木立抜けて朱色の奥の院      和華子
夏木立抜ければ富士の堂々と     侑子
採れたてのトマトトマトや量り売り  恵美子

(長井はるみ記)


東京・神奈川吟行句会(8日、港の見える丘公園、8名)

第1句座(吟行句)

朝涼の路地にパンの香ミントの香     佳余子
少年の夏に屹立ガンダムは
脱ぐことは甦ることやまかがし       千方
その渦にのまれてみたき薔薇の花 
路地裏にジャズの流るる夏の昼      梅子
さまざまな恋と別れやソーダ水
生粋の浜つ子ならん瑠璃蜥蜴       道子
ハマナスの実や日に風に磨かれて
突き抜けて自由の海へ燕の子       宣行
炎天の空へ廻せよ大風車
元町のことに涼しき霧笛楼         英樹
関帝廟煙もくもく梅雨晴間
向日葵の丘を眩しと日は雲に       秀子
尾を長くアメリカ山の縞蜥蜴
コクリコ坂安航いのる旗涼し        京子
夏つばめアガパンサスはもつれ合ひ
 
第2句座(席題  新涼 ・ ハンモック ・ 藻の花)

侏儒となり花藻の森をめぐりたし       英樹
藻の花や我家に引きし流れにも       京子
船旅の続きのやうやハンモック        秀子
新涼や素焼の壺の長き首           道子
恋をして星降る夜のハンモック        梅子
藻の花や妻了へて又母了へて        千方
右左虹に吊すやハンモック           宣行
オフェーリアは藻の花髪にからませて    佳余子

(大場梅子記)


埼玉句会(23日、埼玉会館、6名)

波のりす時代の波をやりすごし    市人
青山河雨がこんなに怖いとは
鞭の痕背負うて男敗戦日       靖彦
進退のきはまるところ油照
香水や戦火の死者を弔ひて       宜行
少年は勇気をまとひ更衣
昼寝覚この世の風のつれなさよ    つねお
はづかしき通信簿ある曝書かな
七月句会祭太鼓にはじまりぬ     すみえ
路線バス祭の街を迂回して
三伏やけふの己のおきどころ      ゆき
雲の峰人類は歩を緩ませず

(萬燈ゆき記)


愛知吟行句会(13日 滋賀県醒井)

小雨の中、久しぶりに県外の吟行。ここは、宿場町の面影を残す旧中山道に沿って清らかな地蔵川が流れ、そのあちらこちらに梅花藻が群生する。その小さな花を愛でながら、散策。観光客も少なく、落ち着いて吟行ができた。

のうぜんの花散りゆける地蔵川     恵美子
地蔵川ハリヨ育てむ水とんぼ      春日美智子 
湧水に見とれてをれば初蝉よ      楓
伊吹嶺の湧水まはす芋車        沙羅
荒梅雨や樽の匂へる醤油蔵       正博
夏山の奥に醒井駅小さし        通江
石段で水に降りれば花藻かな      雄二
(稲垣雄二記)


岐阜句会(27日 岐阜市西部福祉会館 5名)

第1句座 兼題(蓮、金魚、炎帝)

花は實に蓮田少しく寂しかり      上松美智子
炎天や一筋の風ホームラン       春日美智子
糶らるるも知らず泳げる金魚かな    沙羅
炎帝や角とがらせて鬼瓦        通江
炎帝や空也となりて歩く京       恵美子

第2句座 当季雑詠

長々と泳ぐ水槽鱧涼し         上松美智子
射干やヘルパンギーナ流行る頃     春日美智子
草むしりたつた三日の天下かな     沙羅
風のごと金魚の朱のゆれてをり     通江
細き首撫でられ籠へ荒鵜かな      恵美子
(梅田恵美子記) 


京都句会

 古志京都句会、7月は、通信句会と櫂先生にお越し頂き京都での祇園会句会を実施しました。祇園会句会の結果は、「長谷川櫂のサイト」に掲載しています。 

 来月からは、通常どおり、毎月、通信句会と対面句会の二本立てで行う予定です。対面句会は、第3水曜日午後1時からこどもみらい館で実施予定。

 7月通信句会は夏雲システムを利用して実施。主宰のブログ(すすきの)、藤岡美恵子さんのエッセイ(赤いダイヤ)、そして米花さん作の絵手紙(金魚)からの連想句4句以上を含め,8句投句,選は特選1句,入選7句で行いました。14名参加。

父母のつましき暮し花南瓜       悦子
明易の狸小路に詩人立つ        雄二
大津絵の鬼と庇を借る夕立       英二
雲の峰いのち一粒土のなか       りえこ
佳句一句抜けてしまいひぬ籠枕     陽子
草茂る一草一草命かな         嘉子
花火師の仕掛け終へたり真暗がり    久美
今日も元気マチスの窓の金魚鉢     美那子
与謝の地の筆も涼しき絵手紙来     初男
モンローも抑へかねるや夏の風     美恵子
三界に家無く喫茶店に虹        米花
青空を泳いでみたき金魚かな      忠雄
合歓の花ヤクルトレディは聞き上手   佳澄
休み田に戸惑つてゐる青田風      茉胡

 通信句会、対面句会とも参加希望の方は、いずれも氷室茉胡宛の次のメールアドレス、あるいは古志誌上に掲載の電話でご連絡下さい。 メルアド:mako10himu6@nifty.com
(氷室茉胡記)                    


奈良句会(25日 夏雲システム 11名)

マンションに越して風鈴先づ吊す     まこ
朝顔はこの世の青のはじめなり     雄二
ギヤマンの風鈴に風杯に酒       忠雄
朝顔の年々小さくなりて咲く      悦子
夕星や孫が織姫連れてくる       美那子
風鈴や湖の風くる旧街道        豊
七夕やいとこの快癒書く男児      まち
貴船路や笹のしづくの葛饅頭      淳子
くろぐろと大仏おはす涼しさよ     久美
夏至の陽の果ての一閃海が呑む     正子
朝顔の蔓の先なる虚空かな       りえこ

古志会員ならどなたでも参加出来ます。参加希望の方は、きだりえこ宛で次のメールアドレス、あるいは古志誌上に掲載の電話でご連絡下さい。  メルアド:kidarieko@kcn.jp   
(きだりえこ記)


大阪句会

〇メール句会(雑詠7句出句、5句選)

万緑の山を背負ひて御社        百合子
紫陽花を詠みつくすべく一日あり    みつこ
噴水や描いては消す水の夢       美那子
四時間でシーツの乾く夏たのし     洋子
俳句のこと教えてくれず道をしへ    豊
夜濯や今日のけじめをつけにけり    誠
目で追うて耳で捕えて藪蚊かな     美栄子
草伸びし中の捩花抜かずおく      歌子
ひとすぢの糸のごとくに恋螢      久美
暑き日に治療の終わり告げらるる    泰子
夏蝶となられ金毘羅三千段       りえこ
黒揚羽彼岸此岸を行き来して      茉胡
遠泳や江ノ島未だ沖にあり       陽子

〇万博記念公園吟行句会(2日)
久しぶりに、吟行句会を行いました。
万博記念公園は、かつての万博会場跡が広大な公園になったものです。植樹された木々は半世紀を経て立派な並木、森になっていました。太陽の塔が迎えてくれます。今見上げる太陽の塔は年月を経て、その姿、佇まいに深みを増した気がします。こちらも年齢を重ねたからでしょうか。日本庭園内の池の蓮が見ごろでした。
みなさんと対面で句会ができ、楽しい一日になりました。

第一句座(5句出句、5句選)
蟻の列我の視線を運びけり       誠
蓮の葉の次々揺れて風の道       歌子
鯉の口ぶおんと開く暑さかな      みつこ
この池に住みたる果報牛蛙       可奈
蓮の花くずれ戦の世やいかに      百合子
日のしぶき浴びて蓮葉の怒涛かな    陽子
一切の花を恃まず庭涼し        美那子
夏空や人工林は森となり        洋子

第二句座(席題3句出句、3句選) 席題(メロン・打水・夏の蝶)
宴果て手つかずのままメロンあり    歌子
打水や奥に奥あり京町屋        陽子
亡き母の気配あるらん夏の蝶      洋子
逃げもせず目を合はせ来る夏の蝶    みつこ
夏蝶のごとく飛び交ふ乙女子よ     百合子
神宮の杜幽々と黒揚羽         美那子
(木下洋子記)


松山句会(14日 メール句会 10名)

兼題:半夏生、夏料理、祭、金魚、滴り  5句出句、5句選

祭笛ふるさと疎しまた恋し       伊都夫
三社祭吾子はわっしょい父そいや    薫
疫病を蹴散らし走れ祭り山車      和弘
折り鶴を箸置きにして夏料理      紫春
掌上へひかり一粒滴れり        まさし 
加茂川の水の香りや夏料理       真樹子 
岩肌の苔に滴り手に掬う        夕未子 
人々がうず巻くなかを神輿行く     陽市 
祭夜遥かに聞こゆスピーカー      博山
山頭火いまも滴る山行くか       まこと
逝く人の影消えやらず半夏雨      伊都夫  
飯碗に汁もかけたり夏料理       和弘 
海をむく島の神社よ夏祭        陽市  
百名山百の滴り大八洲         まさし  
ふんどしの尻勢揃ひ祭笛        真樹子 
門ごとにお神酒いただく祭りかな    夕未子  
飯を食ふたびに金魚の目と合ひぬ    伊都夫 
祭足袋汚して神輿過ぎにけり      まこと 
(木下まこと記)


福岡句会(8日 アクロス福岡)

大谷弘至主宰選

第一句座
  
【特選】 
 急に出る長崎弁と雨蛙         吉富緑 
剃り残す真白き髭や明け易し      丹野麻衣子 
生け捕りし我が鬼とは昼寝覚め     大橋修 
扇風機湯上がりの子を前に据ゑ     北村美智子   
熱帯魚いつまでたつてもお客さん    吉富緑   
水着まだ乾かぬままに二時間目     北村美智子  
かたつむり天に順なる歩みかな     加藤久子
こころ今兄と蝉とるうらの山      ももたなおよ
しばらくは浮き世を俯瞰はたた神    坂口和子
山笠舁くや夕立も勢ひ水にして     矢田民也
袋掛こどもはみんな愛されて      吉富緑
あらぬ方向きてヨットはすすみゆく   丹野麻衣子 
【入選】
夏服のマネキン海に連れ出だす     斉藤真知子
青春のランボーの詩も曝書かな     斉藤真知子
かたつむり見事ぞ塀にこの高さ     加藤久子
夏草やこはごは覗く石の棺       今村榾火
この一手涼み将棋の熱くなり      前田悠  
初蝉や産声に似ていとほしき      大橋修
もう違ふ夏空あの日より後は      矢田民也
山笠や小松政夫の博多弁        高山國光
手の甲のシミしみじみとバナナ剥く   ももたなおよ
追山笠を待つや深閑たる二分      高山國光
沖膾筑紫次郎は斉魚の頃        大橋修 
七夕の笹売り来る声や遠し       北村美智子
梅干すやたしかに聞こゑ母のこゑ    斉藤真知子
大昼寝夢は山笠台上がり        矢田民也
短夜の夢でありけり八十路の身     山下充子 

第二句座(席題、夏の旅 、炎天、七夕)
  
【特選】
この竹は母の見立てぞ七夕竹      丹野麻衣子
七夕や夢のかぎりを短冊に       大橋修
【入選】
炎天に拳振り上げコンサート      斉藤真知子
腹決めて炎天大路真中ゆく       高山國光 
炎天にダイインあの日焼かれし子    北村美智子
利きすぎの糊を剥がして夏の旅     今村榾火
三日月とふたりぼつちや夏の旅     吉富緑
七夕の竹伐りにゆき留守といふ     丹野麻衣子
七夕の願ひはどれもひらがなで     北村美智子
濡れて立つ七夕竹を素通りす      坂口和子
夏旅やページめくればしらぬ街     高橋真樹子
短冊を見せ合ふ親子星祭        前田悠
七夕やきのふ洗ひし苗の箱       今村榾火
(斉藤真知子記)


福岡句会(22日 あいれふ)

第一句座

ミサイルが飛んで来さうぞ熱帯夜    伸一
太陽と雨にぐんぐん夏の草       久子
或る時は遠くを思ふ海月かな      國光
昼寝覚妻をらぬ世と懼れをり      民也
虫干や帯の名残のトートバッグ     幸子 
食欲のなほ失せやらぬ大暑かな     龍梅
子も庭もほつたらかしや夏の草     和子
反戦の声は届かず夏の草        真知子 

第二句座(席題、夏、百日紅)

母のゐる異界にかかる夏の虹      龍梅
炎帝のひと花くれしさるすべり     國光
ルート変へ今朝の散歩や百日紅     民也
身と心やうやくぴんと夏の果      久子 
雨やめば犬の散歩よ百日紅       和子
夏暁や大漁の船戻りくる        真知子
(斉藤真知子記)


長崎句会(28日 メール句会 9名)

当季雑詠

梅雨晴やそこのけコロナ海が待つ    文
故郷の形を変へしゲリラ雨       順子
原爆忌電車百年走り抜け        なおよ
夏空や目玉とび出す眩しさよ      弘美
満席の団扇揺らぐやはつけよい     まり子
花茣蓙の真中に残るや墨の跡      美智子
水鉄砲抱へ小さな忍び足        睦美
遠き日の庭の盥や日向水        玲子
城址や献上ものの鮎ならん       瑠衣

題詠:明易し・ハンモック

ハンモック揺れてまどろむ介護の間   文
取り合ひて落ちて登つてハンモック   順子
我は軟体動物やハンモック       美智子 
懐かしき友らとの旅明易し       なおよ
ハンモック掛けるを待たず君は逝き   弘美
胎内の揺らぎのごとしハンモック    まり子 
樹の陰で蛹となりぬハンモック     睦美 
指舐めて風みる子らやハンモック    玲子 
つま先で探すサンダルハンモック    瑠衣
(米山瑠衣記)

 

 

  

  

  

              

 

 

 

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