2022年4月句会報告

YouTube句会

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Zoom句会


郵便句会  

大谷弘至主宰選

特選
新緑や徐福の宮の大楠も        水谷比嵯代
眼に見ゆる神は太陽草の餅       山下充子
草餅や草の心の奥深き         加藤久子

入選
散髪の椅子にまどろむ花曇り      西川東久
猫の子の初木登りの下りられず     森康子
薫風や老いて尚持つ志         梶原夕未子 
花の雲いつも遅れて来る人よ      小島楓
花片にまみれ老猫もどりきし      田中尚子
新庁舎藤棚払ひ車寄せ         北野沙羅
ビル建ちてわが家の春の空狭まる    伊達公子
直に掃く路地にはりつく花辛夷     水谷比嵯代 
根分せんあれもこれもときりもなや   北野沙羅
久々の検診は春色の服で        伊達公子
存分にさくらを愛でて友逝けり     小島楓 
娘と二人花見弁当花あふれ       梶原夕未子 
根上りの栴檀はやも芽吹きたる     北林令子
焼け焦げし街路樹ウクライナの春よ   伊達公子 
(斉藤真知子記)


埼玉句会(24日、埼玉会館、5名)

肉(しし)おちしわが八十の更衣     市人
この国の山河もろとも更衣
和へ物にさるるも知らで田螺鳴く 靖彦
武具飾る戦なき世を願ひつつ
連山の雲に力や麦の秋      つねお
全身で乳飲む嬰や聖五月
角砂糖とけゆく刻を春惜しむ   すみえ
花は葉にクラスにひとり気になる子
銃弾で人を殺めてゆく春よ    ゆき
今年なほマスク生活花は葉に
(萬燈ゆき記)


東京Web吟行句会(17~19日、夏雲システム、22名)

吟行地:皇居周辺
兼題:八十八夜、遠足、花鳥賊

遠足のひとりは鹿に囲まれて  神戸秀子
遠足の顔がずらりと巨大鮫   上村幸三
桑を食ふ音の八十八夜かな   鈴木伊豆山
花烏賊のひらかれてすぐ閉ぢたがり 関根千方
御忌の寺花も散華も空をゆく  持田明子
遠足の列はのびたりちぢんだり 大場梅子
海に鯛躍れる八十八夜かな   神谷宣行
筍にへつぴり腰の鍬の跡    仲田寛子
水音や八十八夜の禅の寺    石川桃瑪
谷底は花吹きあぐる鞴ふいごかな 園田靖彦
朝な朝な濃くなる若葉偏頭痛  石塚純子
狗背のほどけて八十八夜かな  服部尚子
天守台昇ればつくしづくしかな 大平佳余子
歩く会遠足の列とすれ違ふ   那珂侑子
皇居より聞こゆる雅楽目借時  菅谷和子
蝶を追ひ蟻にしやがまん遠足よ 長野いづみ
混ざりあう色の平和やチューリップ 岩﨑ひとみ
花鳥賊や染付皿に透き通り   越智淳子
花烏賊やけふは天ぷらでもするか 片山ひろし
磯遊び波くる度に子ら叫ぶ   吉田順子
お濠端つくし呆けてきりもなし 原京子
ついと行く若鮎光乱反射    松岡伴子
(関根千方記)


鎌倉吟行句会(3日、大路ビル・カルチャースペース鎌倉、9名)

あいにくの雨。でも、桜を散らしてしまうほどではなく。
吟行地:東慶寺。しかし宝物殿がコロナ下でクローズ。よって、近隣の浄智寺・円覚寺も含め各人で自由に吟行しました。3月に「古志」に入会された末宗恵美子さん、初参加。

第一句座:吟行句・雑詠句
耳とほき我にしきりと花の声    英樹
花の下踏み出しさうに観世音    道子
ひとひらの花びら落ちてきし机   侑子
園丁の鎌をつたふや春の雨     美津子
からつぽの空がよろこぶ桜かな   恵美子
お稲荷さん予約してから花見かな  和華子
梵鐘の響きの下のすみれかな    かよ
水紋の次から次へ花筏       良子
山門の大きふところ春惜む     はるみ

第二句座:席題「土筆」「ふらここ」「金」
金色の雲の上なる朝寝かな     美津子
ふらここや十八才は成人と     道子
一瞬や黄金の空の春の宵      良子
金色の命汲まんと蛍烏賊      和華子
金色の聖母子像に燕来る      かよ
少年はただ哀しくて土筆摘む    英樹
のんびりと顔出してゐる土筆かな  侑子
ふらここや笑う幼子赤いくつ    恵美子
ぶらんこを漕ぐだけ漕いで天人に  はるみ
(長井はるみ記)


愛知吟行句会(14日 名古屋市鶴舞公園)

前回1月より久しぶりに、互いの元気な顔を確かめ、薄曇りなれど、薔薇の芽、芽柳、楠若葉等輝く緑の中を吟行。四阿で昼食後、公園内の公会堂地下の喫茶店で句会。

バス電車乗りつぎて蜘蛛濁世へと   春日美智子
一面のネモフィラ今日の空のいろ   恵美子
水を待つ菖蒲田をゆく双つ蝶     楓
花愛でる心にそそぐ花の雨      尾燈子
バラの芽にふれ棘にふれ明日のこと  正博 
ネモフィラの花壇青空切り取りぬ   通江
かさこそと戦争語る春落葉      雄二
(稲垣雄二記)


岐阜句会(28日 岐阜西部福祉会館 6名)

第1句座 兼題(雀の子、亀鳴く、うららか)
雀の子戦禍の中を育ちゆく      上松美智子
亀鳴くや空也上人吐く仏       春日美智子
雀の子何見つけてもおもしろく    沙羅
リビングは空の匂ひや雀の子     通江
うららかと言ふ日いつ来るウクライナ 之子
腰ひねりみ仏立ちぬうららけし    恵美子 

第2句座 当季雑詠
ぎつくり腰かく不自由や春闌ける   上松美智子
雲白くたゆたふごとし梨の花     春日美智子
川風や地面すれすれつばくらめ    沙羅
万緑や二歳児の言葉爆発       通江
青麦を覆ひ尽くして小糠雨      之子
巣づくりの小枝散らばる朝の道    恵美子
(梅田恵美子記) 


京都句会

 古志京都句会、4月は通信句会と対面句会を実施しました。今後も、毎月、通信句会と対面句会の二本立てで行う予定です。対面句会は、第4日曜日午後1時からこどもみらい館で実施予定。

 4月通信句会は夏雲システムを利用して実施。事前に送った初男さんの写真と文章(今回から初男さんが体験された奥の細道を巡る旅のシリーズが始まりました)、そして米花さん作の絵手紙(「草餅」)からの連想句4句以上を含め,8句投句,選は特選1句,入選7句で行いました。13名参加。結果は次のとおりです。

戦なき野に摘みためて草の餅      久美
そぞろ神三年なだめ春炬燵       雄二
しゃぼん玉弾けて空也の仏かな     忠雄
棒手振りの桶を飛び出す初鰹      りえこ
芭蕉葉をゆりかごにして青蛙      美那子
草餅やむくと湧き立つ旅心       陽子
熱き茶と草餅逃れ来し人に       嘉子
花は葉に橋いろいろの隅田川      幸子
俳聖を道ずれにして涼しかり      美恵子
百代の過客を率い亀鳴けり       米花
春寒し「パパはキエフへ帰つたんだ」  初男
車椅子の母の膝へと紫雲英束      英二
逆縁は知らせぬことに鳥曇       茉胡

 4月対面句会は、24(日)こどもみらい館で実施。第1句座当季雑詠5句出句5句選句。第2句座席題(「メーデー」「明易し」「雨蛙」「酒」「青嵐」「目借時」「雁風呂」「あやめ」)8句出句8句選句。4名参加。

わが庭に一人静の馴染みそむ      りえこ
夜這ある気配蛙の目借時
燕の巣くぐつてわたす回覧板      幸子
洛北に早半世紀花あやめ
家づとは春の筍友来たる        (藤井)洋子
雨蛙帰る家あるか父母あるか
花水木十九の特攻兵の歌碑       茉胡
雁風呂に伸ばす手足のいとほしく

 通信句会、対面句会とも参加希望の方は、いずれも氷室茉胡宛の次のメールアドレス、あるいは古志誌上に掲載の電話でご連絡下さい。メルアド:mako10himu6@nifty.com
(氷室茉胡記)                    


奈良句会(26日 ズーム句会 11名)

衣更へて一駅先の菓子屋まで     美那子
藤咲いてやさしくなりぬ自ずから   まき
遠目にも分る貴方の春日傘      茉胡
朧夜の菓子箱結ひて金の紐      豊
避難民川を越ゆれば国朧       雄二
二周して循環バスのわが花見     正子
人類の未来信じて初つばめ      洋子
少し揺れ大きく揺らぎ若葉かな    久美
槍兜捨てて粽を解くとせむ      りえこ
粽蒸す笹の香りのただ中に       悦子
むくむくと山動かして楠若葉      忠雄
(上田忠雄記)


大阪句会

メール句会 (雑詠7句出句、5句選)
蝌蚪の紐解けこれより一人旅      茉胡
良寛の手毬つきゐる日永かな      豊
核持たぬ国の誇りや山桜        洋子
春眠や夢に栞をはさみたく       みつこ
人類は絶滅危惧種星おぼろ       歌子
ふた息で紙風船となりにけり      美那子
永き日や橋のまなかに道問うて     美栄子
摘草の束より昏るる家路かな      陽子
春の日や家事半分となりゐたり     一爽
春の星無垢な瞳に未来あれ       百合子
泥に染めつめたき花の衣かな      久美
自転車の少年群れて風光る       泰子
ニュートンの大きな夢のシャボン玉   りえこ

Zoom席題句会 (3句出句、3句選 「席題 雲雀・陽炎」)
戦場の空に雲雀の声あるや       りえこ
日曜は少年野球初ひばり        洋子
夕雲雀淀の流れのゆるやかに      久美
一瞬に宙に溶け込み揚雲雀       豊
行き処無き胸へ落つ雲雀かな      陽子
陽炎を追うて大河のむかう岸      百合子
陽炎の真中にゐると気がつかず     美那子
陽炎や古墳に並ぶ埴輪たち       歌子
糸遊の魔物見張れよ犬張子       みつこ
(木下洋子記)


松山句会(8日 メール句会 12名)

兼題:桜、守宮、花烏賊、夏隣、薫風、その他好きな季語1句 5句出句5句選
薫風や飛べぬ鶴折る真昼時      伊都夫
銀輪の疾走眩し風薫る        まさし
花烏賊をやはらかく煮て好き日かな  真奈美
薫風や高校生はセミショート     和弘
薫風や仔馬いななくこと覚え     崇
帰り来て沈丁の香に包まれり     薫
薫風や志持つ老いて尚        夕未子
花烏賊や皿は唐津の岩模様      紫春
夕風の突と万朶の花揺らす      一美
新たなる命目覚める野焼きかな    博山
平和にも歴史のありて朝桜      陽市
ひとひらも動くことなき朝桜     まこと
花烏賊や炊こか焼こうか揚げようか  和弘
太古より人海を恋ふ桜烏賊      伊都夫
アラフィフのリア充旅の桜かな    真奈美
夜ごと見る守宮の腹も憎からず    崇 
朝影に畑打つ音のしてひとり     一美
旧弊は打ち毀すべし風薫る      まさし
守宮には守宮の意地の眼かな     紫春
明日の国背負うや今日の卒業生    博山 
過去未来吹かれるままに薫風よ    陽市
咲きみちて空にあふるる桜かな    まこと
(木下まこと記)


福岡句会(通信句会) 

膝小僧並べ茶道部夏近し       桃潤
妻の名を度忘れしたり四月馬鹿    民也
くたびれし五臓の写真春の暮     真知子
武者人形飾りて女系家族かな     和子
エープリルフールに念を押す売値   祥子
青嵐に散りて海行く慎太郎      博人
万緑や押し寄せてくる山の闇     充子
近江には柳しだるる橋いくつ     修
龍天に天候不順けふもまた      國光
どんたくや座敷童の影掠る      龍梅
朝風のひと味添ふる和布汁      久子
春筍の入つてさうなランドセル    緑
(吉冨緑記)


長崎句会(28日 まり庵 9名 うち4名はメール参加)                    

当季雑詠 5句
花冷えやアルバムめくり旅巡り    あや
壺焼きの匂ひに帰路を変へし夜    順子
アジフライ春のキャベツをどつと盛り なおよ
新社員吊り革硬く握りけり      美智子
春コート初めて選びし薄紫      睦美
戦争の悲鳴続けり諸葛菜       弘美
その目には平和な空か鯥五郎     玲子
初出社ローカル線の車掌かな     まり子
センキューで終はる囀り鶯よ     瑠衣

題詠2句(花・夏近し)
老桜や木肌を破り花二輪       あや
桜鯛ひとまず拝みさばきけり     順子
窓といふ窓拭きあげて夏近し     なおよ
短髪の首露はなり夏近し       美智子
芝桜踏まれてもなほ咲きにけり    睦美
水鳥も魚も集まれ花満開       弘美
空耳か振り向くも独り花吹雪     玲子
戦車列夢であれかし万愚節      まり子
屋根瓦ほいと投げ上げ夏近し     瑠衣
(米山瑠衣記)


熊本句会(通信句会 4名)

飛花落花グランドピアノ調律す    佐介  
月光を浴び放題に残花かな      佐介
スケールの針グラグラと子猫かな   茉莉子
包丁に映る目の隈夏の月       茉莉子
楠若葉ぐんぐん空を押し上げん    裕子
花時の城ひとめぐり母を乗せ     裕子
花のなき堰にも花の流れかな     榾火
大学の空に雲雀やトルストイ     榾火
(記今村榾火)

                 




 

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