4月句会報告

第1回YouTube句会(25日 45名)

当季雑詠 1句座(3句出句 3句選)
https://www.youtube.com/channel/UC0P2wNoOR-kX9aLMO84LG7Q?view_as=subscriber

大谷主宰選
【特選】
国引きの跡あらあらと大干潟   菅谷和子
さへづりを忘れし人に囀れる   渡辺遊太
せんべいの差入れもなく鹿に春  那珂侑子
人と人取り合ふ距離のかぎろへる 木下まこと
笑ひ合ふこと忘るるな山も子も  木下まこと
似合ふ色見つけて楽し春マスク  澤田美那子
すずめ来て恋のかけ引き花辛夷  高橋真樹子
背に迫る大蛇の気配土筆摘む   稲垣雄二
囀やどの部屋も留守学生寮    森凛柚
蝌蚪遊ぶ頭と尻つぽぶつけ合ひ  渡辺遊太

【入選】
木洩れ日のやうな斑の子鹿かな  わたなべかよ
すこやかな空を心に蠅生る    仲田寛子
ゆつくりと押す車椅子藤の棚   長井はるみ
切らず焼く箸より長きアスパラガス 森凛柚
草笛や風の変化に鋭き子     森凛柚
椎の木の鬱金の春となりにけり  篠原隆子
花の世のかたちを持つて赤子かな イーブン美奈子
運命にによつと舌出す浅蜊かな  稲垣雄二
春灯や手袋ごしに患者の手    長井はるみ
吾が手より春の水飲む貰ひ犬   青沼尾燈子
ともに起きともにやすみて春惜しむ 神谷宣行
二メートル人を離れて亀鳴けり  仲田寛子
東京を終の住処に新茶汲む    わたなべかよ
ふるさとや旧知といふは蟇ばかり 神戸秀子
分け前の筍抱へ電車乗る     長野いづみ
ウイルス禍入学を待つランドセル 吉田順子
春陰を打ち破らんとウェブ句会  安藤久美
空青く鞦韆揺るることもなく   田村史生
何見ても思ひ出ばかり花は葉に  木下洋子
いつのまにかくも山山笑ひしか  田村史生
大宇宙地球見やればチューリップ 土`谷眞理子
滅したる星のかけらや烏貝    長井亜紀
無残なり車の潰すチューリップ  池田祥子
白髪を火いろにそめて夜振かな  関根千方
コロナ禍の大都市の黙春逝けり  吉田順子
(丹野麻衣子記)


鎌倉Skype句会(4月19日)

長谷川櫂選
【特選】
春惜しむ人のここにも浮見堂   かよ
たらの芽を摘むや仙人杖の先   光枝
花過ぎの人声もなき深空かな   美那子
影法師花の吉野を遊びけり    光枝
桜貝記憶なくせし軽さかな    道子
春キャベツ刻む音楽その嵩も   美津子
名乗りせんテレビ電話の花の句座 冬虹
さびしさや力のかぎり咲く花に  美那子
花辛夷ひとひら跳ねてもんしろてふ 冬虹
後ろにも眼のある男畦を塗る   靖彦
【入選】
俤のひとりふたりと花筵     京子
言の葉の前衛であれ大岡忌    宣行
ただならぬ今年の春のゆきにけり 真知子
拳のごと莟突き出す牡丹かな   宣行
花筏鯉に呑まれて後知らず    美津子
春障子見えざるものと対しをり  千方
花筏けさ一艘も見当たらず    美津子
いつまでも仔猫のままと思ひしが 京子
腹の子は女の子でありし桃の花  京子
一本の白き団扇を友として    麒麟
花すぎの雨となりけり段葛    道子
日常の戻る幸せ筍飯       益美
家々の只の花こそ愛しけれ    英樹
顔拭いて顔輝くや春の蟻     麒麟
大地蹴ることの嬉しき春の駒   真知子
遥かなる空を残して鳥雲へ    りえこ
原発忌死語にはさせぬとて必死  みさ子
スカイプの画像に春の愁あり   光枝
(田中益美記)


金沢句会(1日 慶覚寺 7名)

兼題(「桜」「万」)当季雑詠
病む星に桜さくらの山河かな      早苗
密接密閉密集を避けよ桜メール     こまち
鈴の音のひとひら散りぬ朝桜      まさみ
画竜点睛古刹にどんと山桜        薫
ぽつと心に鉄棒と八重桜        きよみ
よこたはる女人にも似て花の山     早苗
面白き道を行くのみ花筏        薫
坊守の祈りとともに山桜        淳
ふつくらとふくらめるものやがて花   繁
かげろふの奥へ奥へと万葉線      きよみ
万愚節疫禍にめげぬ顔揃ふ       まさみ
四月馬鹿まさか本気で逝くなんて    こまち
深呼吸して春蘭へかがみこむ      早苗
沈黙の春コロナ都を襲ひけり      繁
新コロナ菌万花は剣を抜き放て     淳                 
(花井淳記)


京都句会(26日 通信句会 9名)

4月26日(日)主宰出席の吟行句会を予定していましたが,コロナウイルス禍による非常事態宣言を受け,有志による通信句会に変更しました。
第1句座当季雑詠5句出句5句選。
第2句座写真(「最後の晩餐」「マスクを求める行列」「SLと桜」)からの発想句5句出句5句選。

泥んこの干潟生活むつごろう      幸子
コロナの春戸口で帰る息子かな
背負はれて足跡ひとつ鳥雲に      可奈
薫風やあるやも知れぬウィルスの
山椒の芽水仕ごもりとなりにけり    まき
小さき手に厚く賜る染卵
五十年咲かせて傘寿白牡丹       初男
貴婦人の煙に噎せるさくらかな
乗り越えるためのしづけさ夏隣     美恵子
行く春やきりりと結ぶ葉水仙
混沌の深きわれらや花の冷       りえこ
最後尾鬼の並ぶや桜狩
うつつにも昼の星見え春の風邪     英二
晩餐は釣りの成果や桜鯛
寂たる街づかづかときて交尾む猫    美栄子
草餅を最後の晩餐とはすまじ
遠足児座席の下に並ぶ靴        茉胡
トンネルを出る度花の七変化
(氷室茉胡記)


松山句会(24日 メール句会  7名)

兼題:春塵、芝桜、野遊び、雲雀
4句出句 4句選
芝桜一島あげて船迎ふ         喜久子
芝桜広がる果の真青なる        星
野遊びの絶えて声なきさびしさよ    梅子
野遊びの子はよく転びよく笑ひ     まこと
たましいになった人から春の塵     陽市
ふるさとのおらが自慢の芝桜      梅子
子は遠くピアノに薄き春埃       一美
大の字に寝てみたきかな芝桜      典子
アラジンもスンデレラもゐる芝桜    紫春
十方の空我がものと揚雲雀       喜久子
じんるいがきえたきえたと囀るよ    陽市
野遊びや未だ捨てきれぬ試歩の杖    典子  
キラキラと光る飛沫や春の塵      紫春 
お別れの君を囲みて野に遊ぶ      一美  
はかなさや文明といふ春の塵      まこと  
(木下まこと記)


福岡句会(25日 通信句会) 

新型コロナウイルス拡大防止の為、メールとFAXにより通信句会を行いました。
無観客にもほころびる桜かな      龍梅
うぐひすの声に桂馬をとられけり    緑
葉桜のさやぐ学園鎮もれり       久子
馬刀貝のぐいと世に出る勇気かな    桃潤
手始めのインターネットや四月来る   和子
どんたくや八十路のお婆紅を引き    国光
花筏水がつくってゆく構図       祥子
船底にごろりと香る夏みかん      博人
しゃぼん玉ひとり吹きゐてふたり追ふ  真知子
(斉藤真知子記)


長崎句会(24日 ネット句会)

当季雑詠 持ち寄り5句
月光に濡れたる花の点りたり      弘美
三度目のけふ満開や八重桜       まり子
遊ばんと子雀一羽厨口         直代
カラフルなマスクにはしゃぐ幼き子   順子
春薄暮万年筆の青優し         玲子
両の目のおそろしきかなかたつぶり   瑠衣

題詠2句(花冷え・潮招)
花冷えや今朝の里山朦朧体       弘美
花冷えや朝一番の診察室        まり子
花冷えや紅茶に浸すマドレーヌ     直代
潮招大見栄きって後ずさり       順子
恋来いと招くも逃げる潮招       玲子
眼ばかりを動かす鯉や花の冷え     瑠衣
(米山瑠衣記)                


大分句会

春霞赤い帽子の園児かな        佐藤広美
太鼓橋渡りて宮の花吹雪
永き日を杖つき歩く幸せよ
読み終へて源氏に恋する春の風邪    生山裕子
夕まぐれ頭重たげチュウリップ
永き日やわりなき恋の終はる頃
十字架や苺採らんと棘に触れ      山本桃潤
菜の花や風に千切れて蝶の飛ぶ
言の葉の森の芽吹きや大岡忌
(山本桃潤記)

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