3月15日に予定しておりました東京句会は、新型コロナウイルス感染拡大の状況を受けまして、参加者の健康・安全面を第一に考慮した結果、中止とすることといたしました。残念ですが、ご理解くださいますよう、お願い申し上げます。なお、4月については、今後の状況を見たうえで、こちらのブログにてご連絡させていただきます。
2月の句会報告(28名参加)
〈第一句座 8投句(席題3句以上)/5句選句〉
席題「北窓を開く」「独活」「涅槃西風」
◎主宰特選
黒髪のはたち北窓開きけり 皓大
病弱の我より白き山独活よ 靖彦
北窓を開き点検山道具 圭滋
眠りから覚めしひひなよ黒髪よ 和華子
ロボットに春を教へてゐるところ 順子
声いくつ炬燵の中や猫の産 千方
椿あかあか絵踏の前もその後も 秀子
いまごろはみんな昼飯鞦韆こぐ 一郎
大きくてすぐ開く鍵や春の蔵 遊歩
○主宰入選
春たけなは山を越え来る大花粉 雅子
春満月志功の女下ぶくれ 京子
独活食つて猪は秩父の神の子よ 秀子
古絵馬の仔馬の見やり春の月 皓大
パラグライダー芽吹き震はせ離陸せり 美沙子
大木となりし独活見た人ありや いづみ
連衆は変人ばかり山笑ふ かよ
→連衆のわれも変人草の餅
軍馬には決してなるなよ春の駒 あけみ
くれなゐの日差ざしを孕み春の泥 宣行
涅槃西風山田洋の咳払ひ 一郎
恐ろしき一〇〇歳時代朝寝して 伸子
正座して父は優しき雛の客 和子
ふんはりとたたみてタオル春めける 寛子
大男室出で独活を横抱きに 昌子
山笑ふ部活なまけてその山へ 伸子
→春の雲部活なまけて裏山へ
春障子蜥蜴はいまだ卵の中 伸子
ひと鳴きにはるの孔雀は羽根ひろぐ 有紀
春の服もう一枚を決めあぐね 圭滋
ふらここを捨てて飛び込む母の胸 いづみ
飯蛸やひしと取りつく小さき壺 俊一
囀りは金銀の色地にそそぐ 伸子
→囀りや金銀の色地にそそぎ
恋猫の足跡斜めボンネット かよ
佐保姫やあらそふ恋を知らぬらん あけみ
→佐保姫の恋をあらそふ空ならん
山の田の泥鰌を追うて涅槃西風 ひろし
不知火忌一色足りぬ春の虹 伊豆山
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