10月岡山句会報告

日時 10月15日(日)場所 倉敷物語館(22名の参加)

大谷主宰をお迎えして、岡山句会を行いました。

第1句座 当季雑詠8句出句。

主宰特選

小鳥呼びよせて志功の御檜図     葉七

家の奥屏風開けば鶴来ると     麻衣子

秋の鮎隠岐に焦がれて落ちにけり    順

青きまま肉体めくか無花果よ      順

天国にビタワンありや草の絮    まさし

歩道橋髙きに登る心地して     喜久子

火だすきのいよいよ白く新酒汲む  喜久子

穴惑ふ蝮の子とて見逃さず      一雄

どぶろくを回してきたり男衆      広

開かれて屏風の秋は華やかな      広

はらはらと屏風の中を紅葉かな     広

主宰入選

存へて渾身の紅吾亦紅       有里子

天領の秋の恵みを奉る        京子

一粒に夕日集めし葡萄かな     奈央子

倉敷の倉や万石稲の秋       まさし

豊の秋ままかりの酢のよく利いて    崇

秋風に乾く大蛸蛸壺も       麻衣子

強がるも薄き肩して曼珠沙華      順

大き手の祖母の自慢や橡の餅      崇

あの木まで歩け歩けと敬老日    有里子

虫の音や桶のどぜうはしづまりて    崇

稲刈つて御輿担ぎに馳せ参ず     房子

ムンクまだ叫びてをるか吉備の秋   名月

ふんどしの白たのもしや秋祭     嘉子

鯊舟の数より多し瀬戸の島      嘉子

いなびかり稲の神また鉄の神    まこと

でんと置く船徳利や十三夜      洋子

露の世の今どのあたり喜の祝ひ   有里子

 

第2句座 席題「秋蚕」「敗荷」「菊枕」3句出句

主宰特選

菊干してまだまだ足りず菊枕      崇

天にても久女は繕ふや菊枕      嘉子

とびきりのかほりの菊を枕にす   真知子

とことんの敗荷となり清々し     洋子

敗荷を抜けては遊ぶ蠅のあり     房子

よき夢を見ばや手摘の菊枕       順

主宰入選

舟人の荷は秋蚕とよめでたけれ   麻衣子

菊枕つくれるほどの菊植ゑん     京子

菊枕髪にうつりし香をとかす     名月

荒ぶれる破れ蓮の夜をいかんせん   京子

丹精の菊を枕にしたりけり     真知子

比良に日の落ちてゆきたる秋蚕かな   広

 

皆様のご協力により素晴らしい句会となりました。ありがとうございました。

 

 

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