5月奈良句会のご案内  及び 4月吉野観桜句会報告

5月奈良句会

日時 5月9日(土) 13時30分から16時30分
場所 奈良県文化会館 2F 小研修室E

今回から2句座とします。
1句座目 当季雑詠  7句出し5句選
2句座目 席題    3句出し3句選

4月 吉野観桜句会報告(吉野山戎館)

一句座目(四月十二日) 五句出し五句選
長谷川櫂先生の選
特選
花の雲に入りて迷へる楽しさよ    きよみ
頬杖をついて涅槃や花筵      忠雄
餓鬼となり花を巡るや吉野山    雄二
山伏の力みなぎる草の餅      美那子
花よりも朧となりて花の中     忠雄
花会式終へて鬼どもすたこらと   梅子
一年で赤子は歩く花の下      洋子
金剛の杖となりたる桜の木     梅子
花の道果てたるところ西行庵    茉胡
入選
もう会へぬ顔の浮ぶや花の山    光枝
音もなく蝉丸琵琶や花に寄す    菊子
吹き上げてたふとふごとし花の塵  美智子
花は詩を詩は花を待つ心かな    忠雄
我こそは石長此売ぞ花に立つ    尚子
南朝の話聞かせよ山桜       洋子
可惜夜に花と眠るや吉野人     菊子
花冷やちよこ一杯の八咫烏     美津子
ひもすがら花の塵舞ふ吉野建    桃瑪
佐保姫の火照る肌や吉野山     昭子
花の風ゆつくり和紙の乾きゆく   嘉子
すくすくと育ちて一歳花の稚児   光枝
寿美さんの吉野歳時記今年また   尚子
葉桜や残りし花のうすみどり    悦子
かの僧へ手みやげとせん草の餅   きよみ
発心のはがねの鳥居朝桜      美那子
慟哭のごときほら貝花供会式    通江
焼きたての天魚一串花見酒     美那子
 *句会参加の方にお送りした報告書には「焼きたての 天魚一串花の酒」となっておりました。花見酒に訂正をお願いします。
仰臥して百畳敷の花あかり     竜樹
身にうけて四千本の花吹雪     桃瑪
修行門潜りて花の人となる     茉胡
われらみなやがては花の塵なるも  嘉子
花の縁吉野ことほぐわが命     美智子

二句座目(四月十三日) 五句出し五句選
長谷川櫂先生の選
特選
花の雨花の心のひだ深く      悦子
うぐひすも寂しからんに塔尾峰   嘉子
白々と花の冷えゆく一夜かな    美津子
お印は桜一輪蔵王堂        嘉子
苞にせんあえかに軽き桜菓子    美那子
蔵王権現青き桜でありにけり    尚子
六根の清められゆく花見かな    尚子
うつし世の傍らに朽ち花の庵    忠雄
花の風呂石長此売も入りませ    美津子
  *句会参加の方にお送りした報告書には「花の風」となっておりました。「花の風呂に訂正をお願いします。
身に憑きし花を鎮める茶粥かな   竜樹
入選
さんざめく芽吹の山へ入りにけり  美津子
前歯生え奥歯生えそむ草の餅    尚子
花の宿屋根打つ雨に目覚めけり   洋子
残花にも残花の色といふものを   厚子
さびしさに耐へたるひとの花の庵  昭子
権現は美男でをはす柏餅      悦子
花会式なごりの花を浴びながら   きよみ
この宿の茶粥に春を惜しみけり   梅子
けさ覚めて花の臥所にゐるごとく  竜樹
面影やまためぐりきて花の句座   美那子
西行の庵に預け花の杖       悦子
黒々と瓦つたへり花の雨      美津子
草餅を力に一句もう一句      洋子
若鹿の谷かけ上る朝桜       嘉子
花喰ひのぽろぽろ落とす桜かな   雄二
はなびらは葛菓子となりやすらへる 梅子
桜より玉と生まれて吉野雛     きよみ

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