ZOOM句会
深川句会(11日/21名)
大谷主宰 選
第一句座
【 特選 】
いつの世の母とわれかや遍路ゆく 神戸秀子
神島の海女の子なるや磯かまど 大平佳余子
歌ひ出す鶯餅やこちら向き 西川遊歩
母はもう春のこゑさへ聞こえずに 城田容子
リハビリの拳に春を握りしめ 神谷宜行
雪の夜や売り場のごとく靴並ぶ 石川桃瑪
行き行きて余呉は追儺の雪礫 小林昌子
われら立つ国の立ち位置薄氷 仲田寛子
雪見酒国を動かす心持ち 丹野麻衣子
腹に子を灯して若狭鰈かな 篠原隆子
霾天へ黄檗の魚鼓玉を吐き 篠原隆子
【 入選 】
きさらぎの光の中へ子を放つ 長野いづみ
梅一輪この青空は誰のもの 谷村和華子
早梅や世をへだつるにあらねども 篠原隆子
鳥刺の笛さへ春のうれひ帯び 篠原隆子
永き日の知らぬまに空く附子の桶 篠原隆子
ガリンコ号流氷群へ突つ込んで 金澤道子
針供養ひときは太い畳針 金澤道子
雪しきる名なしの悪意降り積もる 木下風民
手づくりのスープを君と春隣り 木下風民
いつの日か囲ひを出たき兎かな 木下風民
モノクロのフェリーニあれは黄水仙 臼杵政治
初鳴きへ宇治の階あといくつ 臼杵政治
天神の梅見に遠く来たりけり 丹野麻衣子
戦友へ朝な心経梅真白 神戸秀子
亀鳴くやここもむかしはガラパゴス 神戸秀子
麦踏んで母の背中に追ひつかな 藤 英樹
獲り残すささげもろとも畦火かな 園田靖彦
耕運機そろそろ出番辛夷咲く 大平佳余子
高々と江戸の顔して奴凧 小林昌子
反戦のこぶし野太し兜太の忌 城田容子
豆打てばふところの子をかばふ鬼 城田容子
赤鬼は熱き風呂好き鬼やらひ 西川遊歩
初午や芭蕉稲荷に油揚げ 菅谷和子
磯桶の獲物見せ合ひ磯焚火 菅谷和子
一つ踏みやがて千里の麦を踏む 大場梅子
雪の中投じて帰る我が死に票 長野いづみ
第二句座 席題 ( 雪解 諸子 呼子鳥 )
【 特選 】
呼子鳥河原の葦の骸から 臼杵政治
天の声生きよ生きよと呼子鳥 神谷宜行
円空の仏あたたか雪解風 藤 英樹
オリンピック終へて雪解の村となり 西川遊歩
雪とけて門徒の石に南無阿弥陀 篠原隆子
【 入選 】
振り仰ぐ一ノ倉沢雪解風 金澤道子
雪解やとなりにまはす回覧板 田中益美
選り分けん朝市に出す初諸子 田中益美
笛吹きて呼子鳥とぞ嘯けり 石川桃瑪
吹き鳴らす呼子に答ふ呼子鳥 大平佳余子
牧水の酒すすみたり初諸子 藤 英樹
丈草が陰に供ふる諸子かな 臼杵政治
雪解光電車ゆつくりすれちがふ 小林昌子
日当たれば花の色めく雪解水 城田容子
諸子焼く大将の手の大きこと 谷村和華子
雪解風もうお布団が干してある 那珂侑子
(篠原隆子記)
東京ウェブ吟行句会(15~18日/夏雲システム/19名)
吟行地:湯島天神(神田~上野不忍池周辺)
兼題:余寒、麦踏、鳥の巣
戦後八十年なほのこりゐる寒さ 関根千方
残雪の秩父の嶺や麦を踏む 大場梅子
起きて寝て自由すぎたる余寒かな 那珂侑子
どら焼きのうさぎやに寄る梅日和 上村幸三
うすき日の射して余寒の雑木山 金澤道子
余寒かな書を読む膝に猫の来る 岡村美沙子
麦踏めば利根の川風面を打つ 藤英樹
強き穂の立てよ実れよ麦を踏む 神谷宣行
白梅の匂ふや絵馬の十重二十重 石川桃瑪
麦踏のそばをちよろちよろ石叩 神戸秀子
ゆつくりと柳葉魚を炙る余寒かな 臼杵政治
火口湖にさざ波の立つ余寒かな 片山ひろし
斑鳩の塔をかたへに麦を踏む 園田靖彦
昨日踏みし麦持ち上げて霜柱 菅谷和子
黙々とカインの末裔麦を踏む 原京子
啄木の背にかぶさる余寒かな 大平佳余子
鳥の巣や賑やかなりし日々遥か 松岡伴子
麦を踏む大地のこゑを踏まぬやう 谷村和華子
鳥の巣のぎゅうぎゅう詰めの親子かな 岩﨑ひとみ
(関根千方記)
鎌倉吟行句会(1日 東慶寺 9名)
第一句座 (7句出5句選)
日能研バッグを背負ひ梅くぐる 英樹
源平の池にさざ波寒明忌 健
真つ直ぐな大杉深む冬の黙 淳子
翡翠の一閃寒の明けにけり 道子
裸木となりし小町の桜かな 美津子
寒木瓜や宝物殿は閉ぢしまま はるみ
梅二月空の青さのたしかなり 大志
杖の身は縁切寺に春を待つ 政治
二ン月や蔵の白壁影やはし 和華子
第二句座 (黄水仙/流氷 3句出3句選)
黄水仙黄のまぶしさに疲れけり 美津子
流氷に乗りて大鷲尾白鷲 道子
ロンドンの光り始めや黄水仙 淳子
国産みの初めはここよ黄水仙 政治
流氷を見んと女の一人旅 英樹
大塊の寄合ふもあり流氷原 はるみ
吹かれつつ海へ傾く黄水仙 大志
ゆつくりと母と連弾黄水仙 健
流氷や燃ゆるくらいの真白さよ 和華子
(谷村和華子記)
愛知吟行句会(18日 名古屋市大須観音骨董市)
春塵の市に流るる読経かな 恵美子
ポップコーン散らばるごとし白梅花 春日美智子
オリンピックに参加せんとや地虫出づ 沙羅
並べられこけし夢見む春の市 すみ子
釣り人の伊万里の絵皿暮遅し 肇
蟻穴を出でて観音詣でかな 楓
霾ぐもり値札の揺るる骨董市 正博
(稲垣雄二記)
岐阜句会(26日 岐阜市西部福祉会館)
第1句座 兼題:木の芽、雪解、春ショール
薄紅の我浮き立たす春マフラー 沙羅
初めての女宰相春ショール 上松美智子
形見とす春ショール手に小買物 春日美智子
たぎちゆく雪解の水や合掌家 恵美子
第2句座 当季雑詠
リハビリに濡れてゆくかや春の雨 沙羅
沈丁の花芽ふえたり吾子の花 上松美智子
紅侘助日暮れ遠くへ圧しやりぬ 春日美智子
大空や捨つるものなき枯木立 恵美子
(梅田恵美子記)
京都句会
古志京都句会2月は、予定どおり通信句会と対面句会を実施しました。
対面句会は、いつもの第3水曜日の18日に実施しました。結果は次のとおりです。参加者7名。
来月の対面句会も、第3水曜日の18日開催です。
第1句座 当季雑詠 5句出句5句選句(うち1句特選)
第2句座 席題:斑雪、春田、青饅、猫の子、ケーキ 5句出句5句選句(うち1句特選)
大吉をしかと結ぶや梅の枝 りえこ
青饅や井上八千代の声に艶
凍緩む寝た子迎へに散髪屋 佳澄
青饅を九谷の鉢に目糞ほど
握り飯二つ携へ探梅へ 洋子
斑雪受験番号ひた探す
春の日や足のはみ出る乳母車 欣也
夕暮の春田に残るブルドーザー
朧かな恋も三度目ならば良し 一爽
人生のよもや吉野の斑雪
河津桜友のLINEは三分咲き 叡
青饅や合はせし母のしたり顔
職退きて始むる炊事水温む 茉胡
どの子猫選ぼ十二の目に見られ
2月通信句会は夏雲システムを利用して実施。美恵子さんのエッセイ(蕗の薹)、みさ子さんと雄二さんのエッセイ「ふるさと歳時記2月」、米花さんの絵手紙(春雨)からの連想句4句以上を含め、8句投句。選は特選1句、入選7句で行いました。16名参加。
てのひらに春をのせたり蕗の薹 りえこ
麦踏や伊吹颪の吹きすさぶ 悦子
復員兵軍靴を脱いで麦を踏む 雄二
避難から戻りて春の蕗を摘む みさ子
その底に津波の記憶春の海 忠雄
根上がりの梅隆々と老いにけり 久美
紅梅や宮川町に三味の音 佳澄
野馬追の馬さまよふや枯野原 初男
蕗味噌も年季入るや鄙暮らし 美恵子
黒々と比良懐へ小鮎かな 英二
寒月や歌舞伎座を出て雑踏へ 恵美子
麦踏の影はいつしか一つかな 淳子
竹筒に椿一枝の天地かな 美那子
春怒濤いくつかなしみ捨て来しか 和華子
蕗の薹ふたりで摘んでふだんの日 杳平
叱られて伸びる子であれ麦を踏む 茉胡
来月以降も通信句会、対面句会の二本立てで行う予定です。参加希望の方は、氷室茉胡宛の次のメールアドレス、あるいは古志誌上に掲載の電話でご連絡下さい。 メルアド:mako10himu6@nifty.com
(氷室茉胡記)
奈良まほろば句会(24日 zoom句会 12名)
あれもこれも締切があり春の夜 一爽
若草山げに名は春を讃へけん 淳子
梅の香の漂ふ村や人住まず 正子
白川の行者橋ゆく恋の猫 雄二
入口の盆梅一際匂ひけり まち
古里に近付くほどに濃き菫 まこ
擦り切れた草鞋を替へてわらび餅 忠雄
はじめての下宿生活春の月 洋子
美吉野やひやひやとしてわらび餅 悦子
春の月友の退院人づてに 美那子
蕨餅さげて卒寿の誕生日 久美
山門へ深く礼して菫草 りえこ
(きだりえこ記)
福岡句会(28日 早良市民センター)
第一句座
大根煮るいつか雑念消えにけり 久子
植木市塀より声をかけにけり 幸子
こころなし浮いて歩むや風船売り 民也
春の土ほろりと潤む朝日かな 龍梅
かたまりて日差し楽しむ犬ふぐり 和子
地球をば繕わんとして名草の芽 紀美代
大波をやうやく越えし流し雛 真知子
第二句座 席題:野遊び、椿
玉椿一輪なれど気をはなつ 紀美代
野遊びの一歩楽しむベビー靴 和子
鳥歩む我も鳥なり野に遊ぶ 久子
寒椿の真紅にひよいと目の覚める 龍梅
どこをどう来たかわすれて野に遊ぶ 民也
次々に怒濤にのまれ椿かな 真知子
(斉藤真知子記)
長崎句会(27日 まり庵 7名うち投句のみ2名)
第一句座
定刻の朝の明るさ春気配 順子
豪雪の町に選挙の埋もれたり 弘美
鬼は外鬼を蹴るかに胎児かな まり子
寄り道の里にかほるや春告草 文
万年筆のインク掠れて春薄暮 玲子
雪投げも恋の始まりふたりかな 瑠衣
巣箱かけ日がな一日鳥待つ子 睦美
ウォーキング光まばゆき木の芽道 なおよ
亀鳴くや夢の中でも逢えぬ人 美智子
第二句座 春めく、朝寝
ふかふかの雲の上かな大朝寝 なおよ
店先の和菓子の色や春めきて 順子
朝寝して隠居気ままの映画かな 弘美
長靴の底に融雪春めくや 睦美
春めくやカットした髪風軽く 文
春めくや花柄シャツが呼んでいる 美智子
春動く生れし子は名を授かりて まり子
春きざす風に鳴り合ふ古竹かな 瑠衣
朝採りの菜を切る音も春めきて 玲子
(ももたなおよ記)
熊本句会(15日 通信句会 4名)
兼題:鶯餅、菜の花忌 7句出句5句選
ミサイルは近くに配備冴返る 若松節子
日溜りに小昼の庭師うぐいす餅 北野沙羅
街道を行きて帰らず菜の花忌 佐竹佐介
菜の花忌漂流つづく志 加藤裕子
(加藤裕子記)
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