2021年10月句会報告 

YouTube句会

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古志Zoom句会


席題句会

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郵便句会

大谷弘至主宰選

特選       
金秋や大往生の母を抱き      小島楓
草の花揺れれば生るるしじみ蝶   春日美智子 
紅葉狩あやしき雲に傘持てと    梶原一美     
行く秋や奄美の風の帽仕舞ふ    北野沙羅  
軒竿や気張りも失せて種瓢     白石勉  
穂紫蘇まで喰ひ尽くしてや蟷螂枯る 水谷比嵯代   
瓜坊も一丁前に悪戯し       神永秀郎  
なつかしや山の祭の榧の飴     上條多恵
神留守の花の窟のお綱かけ     水谷比嵯代                

入選
有り無しの風や流灯つれゆけり   関きみ子
さはやかや家明け放ち富士仰ぐ   上條多恵
縁に出て菊酒交はす父と子よ    梶原夕未子
入ることかなはぬ父母の墓洗ふ   関きみ子  
幼き日妣と競ひしいなご取り    原信子        
今ごろは花野を駈くる母ならむ   小島楓 
伊豆の山粧ふに櫨遅れじと     田中尚子
身に入むや杉百尺に唸る鋸     西川東久 
炙り鮎乾ぶ古道や秋深き      白石勉 
胡桃落つ嘗て藩主の狩場てふ    北野沙羅 
西風に乗つてこの世へ赤とんぼ   春日美智子
鉱毒の旧谷中村木の実落つ     北林令子 
鶏毟る父のうしろの今年藁     水谷比嵯代
気短な漱石先生走り蕎麦      松岡伴子 
上州の雪の新酒を酌み干さん    梅本元子 
俄羅斯てゴンザは恋しさつまいも  田中尚子      
くーくこつこ秋は寂びしと土鳩かな 北林令子 
 住み慣れし隅つこが好きつづれさせ 春日美智子  
秋遍路道を尋ねる声小さく     梶原一美 
(斉藤真知子記)     


埼玉句会(24日、埼玉会館、5名)

冬めけるコーヒー豆をひく音も  琅太
とろろ汁老人力のついてきし
すき焼きや飛車角抜きの大勝負  靖彦
しんしんと南部鉄びん今朝の冬
行く秋やここは居酒屋ガード下  つねお
リハビリを励ます夫や天高し
行く秋やウォーキングも思ひ出に 四郎
行く秋や浦和はことに懐かしき
すき焼や母を泣かせて五十年   ゆき
屠らるる命忘れてすき焼に
(萬燈ゆき記)


東京Web吟行句会(24名)

吟行地:芭蕉庵、清澄庭園、門前仲町周辺
兼題:冷まじ、熊栗架を搔く、紅葉

鎌倉や百寺各々月一つ    上村幸三
月光の器となりぬ熊の架   関根千方
狛犬の古りて冷まじ鼻の穴  仲田寛子
すさまじや死者の数てふ風車 金澤道子
杣人のひよいと指差す熊の棚 神戸秀子
ベランダの俄オフィス小鳥来る 長野いづみ
通院の妻の日々こそ秋遍路  神谷宣行
秋風や伊予青石に波のあと  片山ひろし
秋うらら身辺整理すぐ頓挫  わたなべかよ
人去りて空の広さや草紅葉  石塚純子
銀杏の実拾つてからの大仕事 那珂侑子
敷石が歩幅に合はぬ暮の秋  石川桃瑪
すさまじや熊に乗られて折れし枝 菅谷和子
子らの声戻りて十月桜かな  岩﨑ひとみ
小三治のまくら話や惜しむ秋 大場梅子
とくとくと喉越し千丈新走り 園田靖彦
中の島松の手入の舟もやひ  原京子
心根の太き子となれ栗御飯  松岡伴子
深川の雀こぞりて蛤に    服部尚子
大亀の苔むす甲羅秋行けり  大平佳余子
黄落や親を泣かせし若き   葛西美津子
箒目の立ちて土俵よ神呼ばん 鈴木伊豆山
旅だより楓紅葉の添えられて 持田明子
冷まじや貧富の差など知らん顔 吉田順子
(関根千方記)


鎌倉吟行句会(3日、カルチャースペース鎌倉、8名)

吟行地:浄智寺(北鎌倉)

第一句座:吟行句・雑詠句7句出句、5句選
三ケ月ぶりの鎌倉走り蕎麦   琅太
赤き実をせつせと穴へ秋の蟻   道子
秋明菊花の盛りのなかりけり   美津子
スニーカー結び目しかと秋日和   和華子
晴々と書院の庭の紫苑かな   かよ
ゆらゆらと大正ガラス菊日和   侑子
高野槙ひつそり閑と秋暑し   振昌
秋澄みて佳き顔揃ふ句会かな   はるみ

第二句座:席題「栗飯」「雁」で3句出句、3句選
ほろほろの欠片尊し栗ごはん 美津子
子どもらは栗の飯とて集まらず はるみ
デジタルに取り残されて栗ご飯 琅太
栗ごはん母をなぞりて炊き上げん 和華子
飯茶碗小さしと思ふ栗ごはん 道子
かりがねや眠れぬ夜は母想ふ 侑子
皮剥きに指痛めても栗ごはん かよ
かりがねの声まねてゐる一茶をり 振昌
(長井はるみ記)


岐阜句会(28日 岐阜市西部福祉会館 4名)

第1句座 当季雑詠
秋風の戸口に座り故郷かな       通江
秋刀魚の口小鳥のやうにとがりをり   通江
逆光の落鮎漁の人人人         上松美智子
水澄めり城は彼方やランニング     上松美智子 
星のごと子の引つぱりて烏瓜      春日美智子
下校時のチャイムさそはれ小鳥来る   春日美智子 
身一つや羽音残して鳥渡る       恵美子
青き実にはやも傷もち榠樝の実     恵美子
(梅田恵美子記)                


京都句会

 夏雲システムを利用して実施。事前に送った初男さんの写真と文章(富士五湖&山蘆)そして米花さん作の絵手紙(「甘藷」)からの連想句4句以上を含め、8句投句、選は特選1句、入選7句で行いました。

藷粥で育ちて今も藷が好き      美那子
蛇笏忌の榾かぐはしく爆ぜにけり   久美
心にも風通わせん柿のれん      美恵子
狐川きれいな星の飛ぶことよ     りえこ
秋灯の山慮に一つ古机        忠雄
新豆腐水やわらかくなりにけり    英二
一枝は軒に這わせて松手入      幸子
干柿の影が移ろふ軒端かな      まき
かくも世は色鮮やかに蕎麦の花    米花
見霽かす葡萄もみじや甲斐の丘    初男
放蕩や死は柔らかに草紅葉      みりん
山蘆辞し夢の続きの紅葉狩      茉胡
(氷室茉胡記)                    


奈良句会(27日 ズーム句会 10名)

作りては捨つる俳句や翁の忌    まき
焼藷の笛しみわたるビルの街    美那子
結願の鐘松籟と聴くばかり     りえこ
小鳥くるひとり遊びの砂の城    みりん
一票の力信じる秋日和       洋子
虫の音の日毎に細く澄みわたり   正子
蛇笏忌の山霧のこゑ聴きにゆかん  久美
初紅葉観音の五指ふくよかに    豊
赤い羽根似合ふ背広を選り出社   茉胡
崩れたる土塀の空の柿花火     忠雄
(上田忠雄記)


大阪句会

メール句会  雑詠7句出句、5句選
名月を水面に砕き竿を振る     百合子
飛火野に鹿眠りゐる良夜かな    豊
衣被一句いのちのある限り     りえこ
馴染みなる米屋も老いぬ今年米   美那子
蛍光色ベルト巻けとや敬老日    美栄子
石榴喰ぶ進化論など話しして    みりん
行きたしや栗にコスモス道の駅   泰子
秋の声さらりと一句捨てにけり   みつこ
赤とんぼダム湖に眠る生家かな   洋子
腸をさらけ出したる通草かな    陽子
秋風やけふもらはれてゆくピアノ  久美
秋風や街にあふるる省略語     歌子
銀杏焼き酒あたためて一人の夜   茉胡

席題Zoom句会  席題3句(茸・秋の暮)出句3句選
ふるさとの炉端はぬくし茸汁    百合子
毒茸大人になつてゆく不安     茉胡
誘惑にのってみたしよ月夜茸    美那子
休診の札を掛け置き茸狩      みつこ
退院の夫を迎へん土瓶蒸      陽子
松茸の香りを嗅ぎて店を出づ    豊
秋夕や地軸傾ぎて波となる     みりん
十哲の誰か座りゐる秋の暮     久美
神木も鳥の塒に秋の暮       洋子
街の灯は空より暗し秋の暮     歌子
(木下洋子記)


松山句会(9月25日 名月メール句会 11名)

兼題:月に関する季語、玉蜀黍、小鳥来る、竹伐る、子規忌 5句出句5句選
月赤く畳照らして子規忌かな     夕未子
母やさし妹やさし子規忌かな     紫春
小鳥来て日の斑の動く障子かな    崇
盗びとに盗めぬものは今日の月    陽市
すくと立つぷくぷくあんよ小鳥来る  真樹子
竹を伐る茶杓万本削らんと      まさし
名月を窓越しに見る西病棟      薫
唐黍の青き香ほのと荷をほどく    一美
秋分や病の半年感謝して       博山
夫植えし竹を少々伐ってみる     孝子
神木にひかりの礫小鳥来る      まこと
良きことの兆しか一夜月夜茸     紫春
小鳥来る狭庭楽しき日々となり    夕未子 
月上げて礎石ばかりの国分寺     崇
待つてゐし子に唐黍のまだ焼けぬ   一美
寝待月テレビ虚ろに夢の中      博山 
縁側にけふも来ている小鳥かな    薫 
まるい屋根そり返る屋根小鳥来る   陽市
竹伐つてざつくり見ゆる嵐山     真樹子
先ず読経夜の寺院の子規忌句座    孝子 
うぶ毛さへ月のひかりに濡れてをり  まこと
(木下まこと記)                   


福岡句会(23日 あいれふ)

露の世に千年在す公孫樹       充子
身に入むや書架に開かぬ仏和辞典   民也
コスモスの囁きわかるやうなひと   龍梅
調律の音は木の実の落つる音     緑
色鳥や昼のパン屋のテラス席     幸子
鰯食ふしつかり生きて昭和の子    和子
鬼の子や空家となりて十余年     祥子
秋の灯の歳時記の文字より親し    久子
大分道カボスの香る国境       博人
何の樹とわからぬ木の実拾ひけり   真知子
(斉藤真知子記)


長崎支部(29日 まり庵 9名・メール参加2名含む)
                            
当季雑詠 5句
秋の蚊や命尽くせよ我が血にて      あや
霜の朝簀巻きとなりて寝返りす      順子
日の匂ひ束ね揺らして萩を刈る      なおよ
教へ子に語り過ぎたり吾亦紅       美智子
木の葉落つ音さえ響く闇夜かな      睦美
名月や遠に寄せ来る大都会        弘美
団栗や手品のやうにポッケから      玲子
秋深し伽藍の中に宇宙かな        まり子
エンドロールに付き合つてしまふ夜長かな 瑠衣

題詠2句「身に入む・豊の秋」より
身にしむや暁のコーヒー香らせて     あや
動物も人も満たせよ豊の秋        順子
麗しき豊の秋なり何故にダム       なおよ
身にしむや茶棚の奥に父母の碗      美智子
入植者かつて祝ひし豊の秋        睦美
身にしむや故郷遠く離れ来て       弘美
豊の秋おむすびキュッと手の赤く     玲子
豊の秋次つぎ越えて旅の窓        まり子
コンバイン入らぬ棚田豊の秋       瑠衣
(米山瑠衣記)                 


熊本句会(通信句会 4名)

斜めより余生を照らす十三夜      裕子
そぞろ寒パンクの修理見てをりぬ    裕子
爪切つて夢殿秘仏開扉かな       茉莉子
菊酒や薩摩隼人といふ女        茉莉子
姿見のそぞろに寒き店の奥       佐介
園児みな木の実となりてちらばれる   佐介
そぞろ寒朝刊取れば夜の匂ひ      榾火
木の実落つ去来の墓を見過ごして    榾火
(記 今村榾火)

        

 

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