2026年4月句会報告

ZOOM句会


深川句会(8日/18名)

大谷主宰選

第一句座

【特選】
角帽に出会ふ駒場も若葉どき      小林昌子
手びねりの皿に山ふぐ遅桜       神戸秀子
真白な磯着まぶしき磯開き       菅谷和子
楽しげに白象を引く花祭        菅谷和子
坊守の見守る蟇の交み時        藤 英樹
【入選】
滴りの国栖千年のほとりかな      小林昌子
花わさび常念岳は雪のせて       藤 英樹
ムツゴロウ泥にのたうつ恋ならん    西川遊歩
烏貝掘つて両手に余るほど      長野いづみ
流れるを嫌がる素振り流し雛     長野いづみ
荒電に乗る人誰も花連れて      長野いづみ
わが町にテーラーいまも燕来る     神戸秀子
寿命てふさくらよわれと同じ年     神戸秀子
あーうーはたふとき言霊草団子    谷村和華子
雨粒が花となりゆく雪柳        城田容子
花疲れまだ耳たぶは花の色       臼杵政治
房総の菜花かがよふ花御堂       菅谷和子
日の月のしづく滴々石蓴透く      園田靖彦
おどけてはウインクぱちり鯥五郎    園田靖彦
奥能登の角たのもしき栄螺かな     篠原隆子

第二句座 席題 (穀雨 母の日 ライラック)

【特選】
母の日や祖母となりても母恋し     菅谷和子
母の日や女四代寿がん        谷村和華子
父帰る穀雨の泥を長靴に       長野いづみ
リラ冷や北大生となりし日の      神谷宜行
【入選】
穀雨なり土間に貼られし農暦      小林昌子
修道院のクッキーかたしリラの花   大平佳余子
レコードの針のノイズもリラの冷え   篠原隆子
萵苣の葉ののほ新しき穀雨かな     臼杵政治
ライラック仔馬放てば駆け出して    臼杵政治
農耕馬田の泥つぶす穀雨かな      神谷宜行
リラ咲くやクッキー買ひに尼僧院    金澤道子
母の日のありがたうただそれだけを   木下風民
山の田の命明るき穀雨かな       越智淳子
病むマネの描きて白きライラック    城田容子

(篠原隆子記)


東京ウェブ吟行句会(19-22日/夏雲システム/18名)

吟行地:浅草寺(浅草周辺、仏生会)
兼題:花守、磯開、萵苣

薄墨桜村人がみな桜守     菅谷和子
桜守さくらに育てられたると  金澤道子
高原の水の匂ひのレタスかな  藤英樹
尼寺の野の花摘んで仏生会   長野いづみ
浅草の鐘に目覚むる牡丹かな  神戸秀子
春うらら漁師の網に観世音   原京子
道のべの小草の花も仏生会   上村幸三
誕生仏の指かもしれぬスカイツリー 関根千方
仲見世を白象が練る仏生会   神谷宣行
花守は千年の木に恋をして   岩﨑ひとみ
半纏の似合ふ花守三代目    大平佳余子
天空も萵苣も青々小海線    臼杵政治
朝採りの露のきらめくレタスかな 片山ひろし
夏近し病癒えよと浅草寺    大場梅子
はるかなる花の下なる花の庵  園田靖彦
海女送り手を振る子らや磯開き 岡村美沙子
しばらくは桜の主と話しして  那珂侑子
初夏を大わらじにて闊歩せん  松岡伴子

(関根千方記)


鎌倉吟行句会 (5日 妙本寺 8名)

第一句座  (7句出5句選)
とつぷりと浸りて花の段葛   侑子
花の雨幹のいよいよ艶めきて  はるみ
海風のころがしてゐる花の塵  大志
いつまでも草の匂ひの小径かな 健
鎌倉や一天四辺花吹雪     桃瑪
南無八幡花は大路を攻めのぼる 政治
昨夜嵐過ぎたる今朝の初音かな 淳子
花曇此の世彼の世の分かちなく 和華子

第二句座   (花疲れ/春泥 3句出3句選)
鎌倉の人混みのゐて花疲れ   大志
駅近くカヌレと紅茶花疲れ   桃瑪
親の相手をしてぼくは花疲   侑子
花疲れ両手が吾子をきつく牽き 政治
猫つけし春泥跡の愛らしき   淳子
ふつふつと息をしてをり春の泥 健
春泥をランドセルにも点々と  はるみ
仰ぎても夢の中まで花疲れ   和華子

(谷村和華子記)


愛知吟行句会(2日 名古屋城)

昨日までの雨が嘘のように上がり、風に散りはじめた堀に沿った満開の桜を愛でつつ吟行。名古屋市市政資料館へ移動し、句会。

いつせいに花舞ひ上ぐる城の空  恵美子 
荒き雨春の足音かき消さむ    春日美智子 
満開の桜に鵯は顔うづめ     沙羅 
遠くまで明るき道や飛花落花   肇  
花を恋ひ花に急かさる一世かな  楓 
あたらしき城まだ遠し花の冷   正博 
大荒れの桜の波に烏酔ふ     雄二 

(稲垣雄二記)


岐阜句会(23日 岐阜市西部福祉会館)

第1句座 兼題:蛙、苗札、山葵

牡丹の苗札を見る銘を見る    上松美智子
苗札も遺品の一つ墨の濃し    春日美智子
遠蛙やつと眠りし子の寝息    恵美子

第2句座 当季雑詠

鳶尾草のパツパツ咲けるを窓に活け 沙羅
はつなつの光あふるる初句集   沙羅 
女庭師四月の仕事打ち合はす   上松美智子
山吹や狐の穴の息づかひ     春日美智子 
聞きほれて離れがたきや春告鳥  恵美子     

(梅田恵美子記)


京都句会

古志京都句会4月は、予定どおり通信句会と対面句会を実施しました。
 
対面句会
いつもの第3水曜日の15日に実施しました。結果は次のとおりです。 
第1句座 当季雑詠5句出句5句選句(うち1句特選)。
第2句座 席題:大根の花、炉塞ぎ、減、歩、海苔、時鳥、鰆 7句出句7句選句(うち1句特選)。
参加者4名。来月の対面句会も第3水曜日の20日開催です。

これよりはおぼろの君と花の旅  りえこ
フォロワーの減るや卯の花腐しかな
無骨なる夫の出し巻き花は葉に  佳澄
春昼やまだ二百歩の万歩計
花の山鰻次々焼きあがる     洋子
一歩づつ歩むつもりや花大根
千手紐君と持ちたる花の寺    茉胡
いつまでの下積み修行花大根 

通信句会
夏雲システムを利用して実施。
主宰のブログ(京都御所)、齋藤嘉子さんと茉胡のエッセイ「ふるさと歳時記4月」、藤岡美恵子さんのエッセイ(菜の花)、竹下米花さんの絵手紙(スノーフレーク・落椿)からの連想句4句以上を含め、8句投句。選は特選1句、入選7句で行いました。15名参加。

戦なき国へようこそ初燕     雄二
春月の裏へ分け入る宇宙船    忠雄
はるかなる世と遊びたる花見かな 和華子
桃源と知らず育てし桃ならん   久美
弾痕の門をくぐれば残花かな   美那子
業平の歌碑に安らふ桜かな    悦子
百歳の翁散髪いざ花見      みさ子
京なれや桜に添ふて離宮まで   りえこ
おさがりを厭わぬ吾子よ桃の花  佳澄
黄色てふ命ひしめく花菜畑    淳子
嬉し涙も悔し涙も葱坊主     美恵子
ころがりてなほ紅ふかし落椿   恵美子
耕運機の音の喜ぶ春田かな    英二
おもひ出す汀さくらとまきさくら 初男
花冷えや御所に幾つの宮家趾   茉胡

来月以降も通信句会、対面句会の二本立てで行う予定です。参加希望の方は、氷室茉胡宛の次のメールアドレス、あるいは古志誌上に掲載の電話でご連絡下さい。 メルアド:mako10himu6@nifty.com                   

(氷室茉胡記)


奈良まほろば句会(zoom句会 9名)

白粥と花菜漬け子の置きくれし  正子
飛火野に鹿お辞儀して春惜しむ  雄二
帰りには色深くなり花堤     まち
大方は専守防衛蜂の針      まこ
葉桜や渡船賑はふ八軒屋     美那子
背かろく肘こそばゆき更衣    淳子
花眼てふよき言葉あり新茶汲む  洋子
結願の寺へみどりの小径ゆく   久美
花眼から君心眼へ更衣      りえこ

(きだりえこ記)


長崎句会(24日 9名うち投句3名)

第1句座

満開を過ぎて区切りの日々とせむ 順子
花吹雪こちら岸には届かざる   瑠衣
憲法記念日街にイクメン溢れけり 美智子
古民家のカフェに列なす葱坊主  なおよ
春うららみどりごの魅す百面相  まり子
声合はせ長縄跳べば山笑ふ    玲子
病室を一歩踏み出す桜へと    文
蒲公英の綿毛とともに旅をせん  睦美
み吉野は花満開の怒涛なり    弘美

第2句座 季題:筍、夏来る

髪束ね乙女行き交ふ立夏かな   美智子
筍を掘りをれば山谺して     なおよ
毎年のことよ友からたけのこ便  まり子
図書館は船の形や夏立ちぬ    瑠衣
姫皮や澄まし汁の湯気ふうわりと 文
筍飯炊ける匂ひの懐かしさ    睦美
風鈴の音何処より立夏かな    弘美
茹で終へて届く筍手間の見ゆ   順子
お揃ひの水色シャツ買ふ立夏かな 玲子

(ももたなおよ記)


熊本句会(15日 通信句会 4名)

兼題:春の海、亀鳴く 7句出句5句選

歌心ありて亀鳴く秋津島     佐竹佐介
姉妹老い葉脈うすき桜餅     若松節子
黄すみれの北外輪をすつぽりと  北野沙羅
紫電改引き揚げらるる春の海   加藤裕子

(加藤裕子記)

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