毎年夏に軽井沢へ行くと必ず立ち寄る泉がある。そこだけ夏を忘れたかのようにひんやりしている。音もなく湧き出る泉はまるで地球の鼓動のように、砂を舞い上げる。まさに掲句の情景。底砂が湧き出た水に従い「綾目」を作る。そしてまたひとつ湧き出れば「綾目」が生まれる。底砂の軽さといい、涼しい一句だ。(大塚哲也)
出典:『渋柿』
毎年夏に軽井沢へ行くと必ず立ち寄る泉がある。そこだけ夏を忘れたかのようにひんやりしている。音もなく湧き出る泉はまるで地球の鼓動のように、砂を舞い上げる。まさに掲句の情景。底砂が湧き出た水に従い「綾目」を作る。そしてまたひとつ湧き出れば「綾目」が生まれる。底砂の軽さといい、涼しい一句だ。(大塚哲也)
出典:『渋柿』